Metaは、新しいオールインワン型VR/MRヘッドマウントディスプレイ「Meta Quest 3」の発売日を10月10日に決定。9月28日から予約受付開始する。価格は、ストレージ128GBモデルが74,800円。さらに512GBモデルを96,800円で販売する。

  • Meta Quest 3

米国時間9月27日に開催したオンラインイベント「Meta Connect 2023」の中で正式発表されたもの。Quest 3は6月の「Meta Quest Gaming Showcase」にあわせて発表し、日本を含むグローバル市場で2023年秋に投入予定としていた。国内での販売価格は128GB/74,800円からと予告していたが、“より大きなストレージモデル”と予告していたのが512GBモデルであることも明らかになった。

Metaでは、「最先端のVRとMRの両方が1つのデバイスで体験できる、同社初のコンシューマー向けデバイスであり、将来のヘッドセットの新しいベンチマークとなるもの」と位置づけている。

なお、Meta Quest 3 128GBモデルを購入した人には、VRゲーム「Asgard's Wrath 2」の製品版(5,990円相当)を提供。512GBモデルの購入者には、「Asgard's Wrath 2」とサブスクリプションサービス「Meta Quest+」の6カ月分使用権(13,190円相当)を特典として付与する。

Meta Quest 3はケーブルなしで使えるオールインワン型HMDで、コンテンツを美しく見せるために“これまでで最も解像度の高いディスプレイとパンケーキレンズ”を組み合わせている。また、さらなる画素数の実現のため、クアルコムと共同開発した次世代Snapdragonチップセット「Snapdragon XR2 Gen 2」を初めて搭載。グラフィックス性能は,Meta Quest 2(Snapdragon XR2 Gen 1)の2倍に引き上げており、RAMも8GBに増強。なお、PCとUSB Type-Cケーブルでつないで有線で使うことも可能とのこと。

内蔵ディスプレイは,片眼あたりの解像度が2,064×2,208ドットで、視野角は水平110度/垂直96度まで広がっている。画面の最大リフレッシュレートは発売時点では90Hzだが、120Hzへのアップグレードも試験中。

現実空間とバーチャル空間をシームレスに融合するという、業界トップレベルをうたう「Meta Reality」(MR)技術も導入。高精細なカラーパススルーと機械学習、空間認識の組み合わせにより、バーチャルコンテンツと物理世界を同時に行き来できる。同社では既にある「Mixed Reality」(複合現実)を超え、「物理的な空間にあるオブジェクトを認識し対応することで、これまでほとんど不可能だった自然で直感的な方法での操作が可能になる」と説明している。

最新のQuest 3では、2つの4メガピクセルのRGBカラーカメラ、プレイエリアをより正確に表現する深度センサー、従来のQuest 2比で10倍以上の画素数のパススルーなど、「さらに一歩踏み込んだ機能」を盛り込む。また、光学設計はQuest 2と比べて40%スリム化している。

Quest 3のTouch Plusコントローラーは人間工学に基づいて簡素化された形状に刷新。トラッキング技術の進歩により、外側のトラッキングリングがなくなり、「コントローラーを手の延長のように自然に、そしてスペースを取らずに使えるようになる」とする。また、セルフトラッキング方式の「Meta Quest Touch Proコントローラー」で初搭載した「TruTouchハプティクス」を採用し、リアルな感覚を味わえるようにした。

さらに、Meta Quest Touch Proコントローラーにアップグレードすればワンランク上の体験が可能になり、自分自身の手だけでバーチャルオブジェクトを操作できる「ダイレクトタッチ」もサポートする。

Quest 3は、500以上のVRゲームやアプリなどからなる、現行のQuest 2向けコンテンツカタログと後方互換性がある。また、Quest 3の発売に向けて、「さらにエキサイティングな新しいVR・MRタイトル」も準備しているという。