登録したPASMOで東京メトロ線に乗車すると貯まるメトロのポイント「メトポ」。2018年3月に開始し、今では40万人超が利用するサービスとなっています。そんなメトポで2023年3月1日から「ランク制度」が始まり、4月3日からは「会員証サービス」が始まりました。普段、東京メトロによく乗車する人なら、チェックしておくとお得です。

  • 日ごろ東京メトロ線を利用している人は利用しないともったいない、東京メトロのポイントサービス「メトポ」

メトポの「ランク制度」で最大10%のポイントを獲得

利用回数や購入金額などによって会員をランク分けし、上位ランクになるほどポイント付与を多くしたり、特別な特典を用意するランク制。通販やネットショップ、クレジットカードなど、今では多くの会員サービスで利用されています。最近では鉄道会社でもランク制を導入するところが増えていて、メトポの「ランク制度」もその1つです。

ランクは「レギュラー」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」の4段階。毎月1日~月末までの累計スコアに応じて、翌月のランクが決定します。ランクが上がるほどポイントの付与率がアップし、最上位の「プラチナ」では、東京メトロの利用金額の10%のポイントがもらえます。ポイントを得るためには、ランクスコアが600以上の「シルバー」ランクより上になる必要があるのですが、「シルバー」ランクは意外と簡単に狙えます。

  • メトポの「ランク制度」

ランクスコアは、東京メトロの乗車料金1円あたり1ランクスコアが進呈されます。仮に178円(ICカードの場合)区間の乗車をしたとすると、178ランクスコアになります。そのほか、平日10:30~16:30のデイタイム乗車で1日あたり50ランクスコア、土日祝のホリデー乗車で1日あたり70ランクスコアがもらえます。

つまり、178円の乗車を3回、内1日が土日祝なら70ランクスコアが付いて合計604ランクスコアとなり、「シルバー」ランクに到達できます。東京メトロ線区間を含む定期乗車券の利用者なら、1カ月あたり3,000ランクスコアがもらえるので、それだけで「シルバー」ランクになれます。

筆者はJR東日本の沿線なので、普段はSuicaを利用していますが、東京メトロに乗車する時にはPASMOと使い分けています。この方法で、現在「シルバー」ランクをキープ中。

「プラチナ」ランクは8,000ランクスコア以上と、かなり敷居が高そうですが、テレワークが普及する今なら、意外と簡単にクリアできるかもしれません。仮に178円区間だとして、月に20日以上往復。その内、行きか帰りの改札出場時間が平日10:30~16:30なら、「プラチナ」ランクに到達できます。この場合、712ポイントが付与されます。これは1カ月のことなので、同じように12カ月達成できると考えるとかなりお得です。

「プラチナ」ランクを狙うための一例
178円区間×往復2回×20日=7,120ランクスコア
1日50ランクスコア×20日=1,000ランクスコア
7,120+1,000=8,120ランクスコア
  • 筆者の会員ランク。「シルバー」をキープ(左)。メトポの月別のポイント照会と履歴(右)

メトポの「ランク制度」に参加するには、利用しているPASMOやApple PayのPASMOを「メトポWEBサイト」に登録して、入会金・年会費無料の「メトロポイントクラブ」に入会します。あとは登録したPASMOで東京メトロ線に乗車するだけ。翌月にランクが判定され、「シルバー」ランク以上になると、当月の東京メトロの利用金額に応じたポイントが翌々月に進呈されます。

貯まったメトポは、駅にある多機能券売機を使って、10ポイント=10円単位でPASMOにチャージできます。ポイントの有効期限は、4月1日~翌年3月末日までの間(当年度)に進呈されたポイントは翌年度の3月末日まで有効。つまり、2024年3月31日までにもらったポイントは、2025年3月31日まで利用できます。

メトポ会員証サービスでもお得な特典が受けられる

メトポの「ランク制度」で「シルバー」ランク以上なら、「メトポ会員証サービス」でも得できます。Echika表参道やEchika池袋などの駅構内、駅周辺の対象施設の対象店舗でメトポ会員証を提示することで、買い物や飲食の割引、ドリンクサービス、グッズのプレゼントなどのお得な特典が受けられます。

サービス利用条件

  • メトポ会員証のランク が「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」のいずれか

サービス利用対象施設(2023年4月3日時点)

  • Echika表参道
  • Echika池袋
  • Echika fit上野
  • Metro Pia(北千住駅、月島駅、西船橋駅、高田馬場駅、西新宿駅、溜池山王駅、中野坂上駅)
  • Esola池袋
  • メトロ・エム後楽園
  • 渋谷メトロプラザ
  • メトログリーン東陽町
  • 地下鉄博物館
  • 「メトポ会員証サービス」の対象施設

対象施設の一部の対象店舗で利用できる特典ですが、うまく利用できればお得。なお、対象施設や対象店舗、特典の内容は変更の可能性があるので、定期的に「メトポWEBサイト」の「おトク!」ページで確認するようにしてください。

Echika表参道では10店舗、Echika池袋では9店舗と、対象店舗が多いので、表参道に行った時に利用してみることにしました。ところが、Echika表参道のある飲食店でメトポ会員証を提示したのですが、「分かりません」と言われ、特典を受けられませんでした……。サービス開始後、間もなかったので、すべての従業員に情報が行き渡っていなかったのかもしれません。

ただそろそろ、「メトポ会員証サービス」も定着してくる頃。再びどこかの対象店舗でメトポ会員証を提示して、今度こそ得をしたいと思っています。