米Microsoftは1月24日(現地時間)、同社2023年度第2四半期(2022年10月〜12月)決算を発表した。PC需要減でPC関連が低迷、クラウドサービスの伸びも減速し、売上高が市場予想平均に届かなかった。

10〜12月期の売上高は前年同期比2%増の527億4700万ドル。純利益は同12%減の164億2500万ドルだった。1株利益は2.32ドル。市場予想は売上高529億4000万ドル、1株利益2.29ドルだった。以下は部門別の売上高。

More Personal Computing

売上高142億4000万ドルで、前年同期比19%減だった。Windows OEMの売上高は前年同期と比べて39%減少。デバイスは、Surfaceが同39%減、Xboxは13%減だった。10月に「Surface Pro 9」「Surface Laptop 5」「Surface Studio 2+」を発表したが、一部のSurfaceデバイスの発売で問題が生じた影響も受けたという。PC需要は弱く、11日にGartnerが発表した2022年10〜12月期の世界PC出荷台数(推定値)は前年同期比28.5%減の6529万台だった。インフレによる生活コストの上昇、景気後退への懸念、金利上昇などが重なり、調査開始以来もっとも出荷台数が減少した四半期になった。

Xboxハードウェアを含むゲーミング事業の売上高は前年同期比13%減。ファーストパーティタイトルの売上高が下がり、サードパーティコンテンツからのマネタイズも減少した。そうした中、Xbox Game Passサブスクリプションは好調な伸びを維持し、月間アクティブユーザーが1億2000万人を突破した。

Productivity and Business Processes

売上高170億ドルで前年同期比7%増だった。コマーシャル向けOffice製品/クラウドサービスの売上高が同7%増。Office 365のコマーシャルシート数が12%増加し、売上高が同11%増だった。コンシューマ向けOffice製品/クラウドサービスは同2%減。コンシューマ向けMicrosoft 365の契約者数は6320万人、前期から190万人の増加。

Dynamics製品およびクラウドサービスは売上高が前年同期比13%増。Dynamics 365は同21%増だった。

LinkedInの売上高は前年同期比10%増。LinkedInセッションは同18%の増加、エンゲージメントが過去最高だった。

Intelligent Cloud

売上高215億1000万ドルで前年同期比18%増だった。サーバー製品およびクラウドサービスは同20%増。Azureおよび他のクラウドサービスは同31%増だった。使用量ベースのサービスに対する強い需要が継続しており、為替変動の影響を除くと同38%増だった。Microsoftは23日に、「DALL-E2」や「ChatGPT」といった生成AIで注目を集めるOpenAIに今後数年で数十億ドルを投資する提携拡大を発表した。Satya Nadella氏(Microsoft CEO)は決算発表の中で、「Microsoft Cloudが最先端のAIモデルを新たなコンピューティングプラットフォームに変え、コンピューティングの次の大きな波が生まれつつある」と新たな成長の柱に期待を寄せた。