伊IK Multimediaは、AAX/AU/VSTに対応した対応ミックスマスタリングプラグインバンドル「T-RackS TASCAM Tape Collection」を発売した。価格は26,390円だが、現在、発売記念イントロ価格17,150円での提供を行っている。なお、ユーロ建てのIKオンライン・ストアでは単体販売を行っており、価格は99.99ユーロ。こちらも発売記念イントロ価格79.99ユーロでの提供を行っている。
T-RackS TASCAM Tape Collectionは、TASCAM(ティアック)のアナログレコーダーの中から音色などに定評のある4機種から選ばれたサウンドを再現。アナログ機器やテープのモデリングでは定評のあるIK Multimediaと、TASCAMのコラボレーションにより開発され、アナログレコーダーならではの温かみとクラシックな特性を、デジタルレコーディングでの活用を可能にしている。
選定されプラグイン化されたモデルは以下の4機種。
TEAC A-6100 MKII
TEAC A-6100 MKIIをモデルにしたモジュール。TEAC A-6100 MKIIは、1973年に発売されたTEAC A-6100を改良したマスタリングレコーダー。テープならではの暖かみやキャラクターを加えられることで、今でも人気の高い製品だ。TEAC A-3340S
TEAC A-3340Sをモデルにしたモジュール。数々の名曲のデモや、影響力のあるロックバンドのアルバムに使用されたデッキとして有名。TASCAM 388
TASCAM 388をモデルにしたモジュール。1985年に発売された、8チャンネルミキサーと8トラックのレコーダーを組み合わせたモデルで、温かく、魅力的なサウンドは現在でも根強い人気があり、中古市場では高額で取引されている。TASCAM PORTA ONE
TASCAM PORTA ONEをモデルにしたモジュール。1984年に発売された、カセットテープを記録媒体に使用した4トラックMTRで、多くのミュージシャンに宅録の楽しさを伝えた、カセットMTR全盛期を支えた機種。現在も、カセットテープならではのサウンドにより、クリエイティブな実験、ライブパフォーマンスなどで人気を博している。
各モジュールは、入力/出力レベル、オーディオパスの変更、それぞれが独自のサウンドキャラクターを持ったテープの選択など、共通コントロールを備えている。フィジカルモデリングされたアライメントセクションでは、通常のオーディオアライメントに加えて、バイアスレベル、録音レベル、録音/再生時のEQなどを調整できる。
T-RackS TASCAM Tape Collectionでは、「T-RackS Tape Machine Collection」で採用されていた「アナログ・テープ・モデリング・テクノロジー」が投入されており、テープマシンのトランスポート部を再現した「Transport Modeling」では、ヘッドに当たるテープ位置のわずかな誤差を正確に再現し、リアルなゆらぎを再現している。「True Stereo」では、実機と同じように、ヘッド、信号経路ともに左右のチャンネルを個別に処理することで、左右のチャンネル間に存在する微細なレベル、周波数特性、歪みの違いによるステレオイメージ効果を再現する。
各モジュールは、AAX、VST2/3、Audio Unitsの単体プラグインとしてだけでなく、「T-RackS 5 Suite」の一部として使用することも可能。T-RackS 5にはMac/PC用のスタンドアローン版も用意されており、48種類のT-RackSプロセッサーと合わせて使用することで、ミックスやマスタリングをより迅速に行え、パワフルでスピーディーなワークフローを実現する。
動作環境は以下の通り。
- Mac(64bit):Mac OS X 10.9 以降、Intel Core 2 Duo以上のプロセッサー、 4GB以上のメモリ(8GB推奨)、Audio UnitsまたはVST2/3、AAXに対応したホストアプリケーション
- Windows(64bit):Windows 7/8/10、Intel Core DuoまたはAMD Athlon 64 X2以上のプロセッサー、 4GB以上のメモリ(8GB推奨)、ASIO準拠のサウンドカード、VST2/3またはAAXに対応したホストアプリケーション