米Microsoftは8月2日(米国時間)、Windows環境をクラウドで運用し、端末にストリーミングする新サービス「Windows 365」を提供開始した。デスクトップ仮想化により、Windows 10またはWindows 11のデスクトップ環境をストリーミングにより利用できる。

企業・ビジネス向けへのリリースで、ラインナップは最大300ユーザーまでとなる中小企業向けの「Windows 365 Business」および、ユーザー上限のない大企業向けの「Windows 365 Enterprise」の2つ。価格は仮想PCの構成より異なるが、Business / Enterpriseともに1ライセンスあたり月額2,720円(税別・Windowsハイブリッド特典適用時)から。

  • Windows 365。日本マイクロソフトの公式サイトでも提供ページが公開されている。なお、Windows 365自体は米国時間7月14日に発表されていたサービスで、8月2日の提供開始が案内されていた

「Windows 365」は、クラウド上にあるWindows 10またはWindows 11のデスクトップ環境(Cloud PC)を、任意のデバイスにストリーミングして利用できるサービス。ユーザーはCloud PCのCPU種類やメモリ容量、ストレージ容量などの構成を選択でき、この構成によって月額料金が変動する。高性能の構成になるほど月額料金は高くなる仕組みだ。

クラウド上のPC環境をストリーミングで利用するため、通信環境さえあれば、Windows、macOS、iOS、Androidなど多様なデバイスで、かつデバイス側の性能をさほど問わず使えることが特徴(ただしデバイスにより使える機能が異なる)。また、データをクラウド上に保存することでユーザーが異なるデバイスからアクセスする場合でも前回中断した作業を再開でき、効率的に仕事を進められる。

Cloud PCの構成は、仮想CPU×1/2GBメモリ/64GBストレージ(1ライセンス税別2,720円/月)から、仮想CPU×8/32GBメモリ/512GBストレージ(1ライセンス税別21,470円/月)までが用意され、ビジネスの規模に応じて申し込める。

利用デバイスでWindows 10 Proを使っている場合に適用される割引特典「Windowsハイブリッド特典適用」も提供されており、記事の価格は適用時のものとなる。