ThreadripperにPro版の3000WXシリーズ

AMDから、ワークステーション向けの新型CPUとして、「Ryzen Threadripper Pro」が登場、3モデルが発売された。ソケットは新しい「sWRX8」を採用しており、利用にはWRX80チップセット搭載マザーボードが必須。価格は、64コアの「3995WX」が713,000円前後、32コアの「3975WX」が361,000円前後、16コアの「3955WX」が152,000円前後だ。

  • AMDの「Ryzen Threadripper Pro」。CPUクーラーは付属していない

    AMDの「Ryzen Threadripper Pro」。CPUクーラーは付属していない

  • ソケットはsWRX8へ変更。従来のsTRX4と互換性は無いので注意したい

最大64コアという点は従来のRyzen Threadripperと同じだが、メモリが4→8チャンネル、PCI Express Gen4が88→128レーンへと強化されたほか、「AMD Secure Processor」や「AMD Memory Guard」などのセキュリティ技術も搭載している。その一方で、今回の3モデルとも、オーバークロックは非対応。最大280WというTDPは同じだ。

SuperO初のAMD向けマザーボードも

Ryzen Threadripper Proの登場にあわせ、これに対応するマザーボードが2モデル発売されている。どちらもE-ATXフォームファクタの製品だが、横幅が目一杯の33cmもあるため、サイズに余裕のある大型ケースで使うのがオススメだ。

まずSuperO(Supermicro)の「M12SWA-TF」は、PCI Express 4.0 x16スロットを6つ備えるモデル。有線LANはAquantia 10GbEとIntel GbEを搭載し、ストレージにはM.2×4スロットとU.2×2ポートなどが用意されている。ちなみにSuperOからAMD向けのマザーボードが登場するのは、これが初めてだという。価格は85,000円前後。

  • SuperO(Supermicro)の「M12SWA-TF」。同社初のAMD向けマザーボードだ

  • バックパネルI/O。10GbE+GbEのほか、COMポートやVGA出力なども搭載する

そしてASUSの「Pro WS WRX80E-SAGE SE WIFI」は、PCI Express 4.0スロットを7つも備えたウルトラハイエンドモデル。ネットワークは、Intel 10GbE×2ポートのほか、Wi-Fi 6を搭載。基板上には、ヒートシンク付きのM.2を3スロット備え、さらに増設用の「Hyper M.2 x16 Gen 4」カードが付属する。価格は140,000円前後。

  • ASUSの「Pro WS WRX80E-SAGE SE WIFI」。16フェーズの電源回路を備える

  • デュアル10GbEという超強力仕様。USBタイプCは、USB3.2のGen2x2とGen2だ

microATXマザーにも強力仕様の注目製品

GIGABYTEの「Z590M Gaming X」は、Intel Z590チップセット搭載マザーボードとしては貴重なmicroATXのゲーミングモデル。Dr.MOSの12+1フェーズ電源や大型ヒートシンクを搭載しており、ミニタワーで強力なPCを構築する場合などに良いだろう。LANはRealtek 2.5GbEを備える。価格は24,000円前後だ。

  • GIGABYTEの「Z590M Gaming X」。重装備のmicroATXマザーボードだ

  • バックパネルには、2.5GbEのほか、USB3.2(Gen2)のタイプCポートも装備

またASRockの「B560M Steel Legend」は、Intel B560チップセットを搭載するmicroATXマザーボードだ。B560なのでオーバークロックは不可なものの、高いコストパフォーマンスで人気のSteel Legendモデルということで、待っていた人も多いだろう。Dr.MOSの10フェーズ電源まで備え、価格は17,000円前後。

  • ASRockの「B560M Steel Legend」。ヒートシンク付きのM.2スロットもある

  • バックパネルI/Oは割り切ったシンプル構成。LANはRealtek 2.5GbEとなる