BPMツールを導入したいけれど最初から予算はかけられないという場合に、オープンソースのBPMを検討することも多いでしょう。

そこでこの記事では、OSSのBPMツールであるBonita BPM(以降Bonita)とCamunda BPM(以降Camunda)の2つをピックアップし、それぞれの機能や特徴について解説します。

ライセンスフリーのOSSのBPMツールを知ろう

OSSのBPMツールも世の中にはいろいろありますが、その中でもBonitaとCamundaの2つをピックアップしました。どちらも、業務プロセス設計、業務プロセスの管理や変更、モニタリング機能まであり、機能的にかなり充実しています。次に2製品の比較をしましたのでご確認ください。

比較項目 Bonita Camunda
ライセンス コミュニティ エディション(無料版)
サブスクリプション エディション(有料版)
Apache License 2.0(無料版のみ)
BPMNバージョン 2.0 2.0
使用言語 Java Java
機能 モデリング
シミュレーション
開発環境でテスト

 
フォームの作成
サブスクリプション エディション版のみ

簡単な入力フォームを作成できる   
モニタリング
管理
外部連携
その他特徴的な点 レベル1とレベル2の業務プロセス設計でモデリングツールを使い分ける RPAボット管理
日本語ドキュメント
 
×
(公式サイトを翻訳)

BonitaとCamundaそれぞれの特徴について解説します。

1 Bonitaの特徴

Bonitaは、プロセスベースのアプリケーション開発・運用基盤であり、業務プロセス設計から業務アプリケーションの開発、業務プロセスのテスト等を行える開発基盤と、開発したBPMシステムの運用までを幅広くカバーします。

Bonitaに組み込まれている業務プロセス設計ツールは、レベル2に準拠したツールで、業務プロセスの自動化設計までを担います。レベル1(業務要件定義レベル)の業務プロセス設計は、別途ITP Process Modeler(Visio Addin)を使うため、現場担当者にも使いやすい点は特徴のひとつです。

フォームの作成機能は有料版となりますが、BPMの試験的な導入には最低限必要な機能が揃っています。BPMの実行結果を分析する機能はないので、分析部分は別途どうするかを検討した方がいい点は注意点です。

2 Camundaの特徴

Camundaは、ワークフローおよび意思決定を自動化するプラットフォームです。デスクトップアプリの業務プロセス設計ツールを利用して業務プロセスを設計した後、ワークフローエンジンで業務プロセスを実行します。Camundaはライセンスフリーで有料版はありませんが、Bonitaには負けず劣らず機能が充実しています。

業務プロセスの中はプログラミングでき、入力フォームも業務プロセス設計ツール内で簡単に作成できます。また、RPAロボットの一元管理ができる点も特徴です。具体的には、RPAの設計、実行、監視、分析や調整が行え、RPAボットのライフサイクルに沿った管理ができます。この機能は、Bonitaにはない機能です。

Camundaは機能面でもBonitaに引けを取らないBPMツールですが、日本語ドキュメントがあまりない点がデメリットです。アプリケーションを開発しているときなど、調査に苦労するかもしれません。

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OSSのBPMツールを選ぶ際のポイント

OSSのBPMツールを選ぶ際は、どの点に注目すればいいでしょうか。OSSのBPMツール選択時のポイントについて解説します。

1 必要な機能が揃っているか

OSSのBPMツールの導入目的は、BPMを利用した業務プロセス改善の試験運用なのオープンソースでしょうか。それとも本格的にOSSのBPMツールを使う前提で試しに使うのでしょうか。どちらの目的で導入するかによって、必要な機能は違ってくるため、選択するツールは変わってきます。

BPMすべてのフェーズを2回転ぐらい回すなら、PDCAサイクルの各フェーズ(計画、実行、確認、改善)でそれぞれ使える機能があるBPMツールを選びましょう。機能的に足りない部分は、他のOSSツールを組み合わせて活用することも検討します。

2 社内システムや共通ツールとの連携が容易か

BPMシステムの開発プラットフォームなら、システム連携機能も開発できるようになっています。システム連携機能についても、社内システムや全社共通ツールとの連携が容易なツールを選ぶと、スムーズに試験運用ができるようになります。

OSS(オープンソース)の特徴

OSSのBPMツールを利用する前に、念のためOSSの特徴についても確認しておきましょう。

1 無償で利用できる

OSSの大きな特徴は、誰でも自由に利用できることです。世界中の人がOSSのソースコードや開発環境を取得でき、自由に修正や機能追加をして新しいリビジョン解いて公開することができます。

OSSはソースコードの利用が無料となっていますが、改変したコードも同じように無料になるという条件があります。ただし、OSSを改変したコードも無料となる条件があるため、OSSのBPMツールを改変した場合、その改変コードも無償となる点には要注意です。自社の業務システム基盤として利用する分は問題ありません。

2 信頼性および安全性が高い

OSSのソースコードは全世界に公開されています。そのため、不正プログラムや脆弱性は、常に確認できる状態であり、問題があってもすぐに対応されるため信頼性が高い点が大きな特徴です。

また、企業の販売しているソフトウェアは、提供企業の倒産、バージョンアップやサポート終了などの危険性があります。しかし、OSSは利用者がいる限りそのような心配はありません。必要なら、自社でもメンテナンスができるため、自社のペースに合わせた期間利用できます。

3 業務システムの開発を安価に行える

OSSは無料のため、ミドルウェアにかかる費用や維持コストが不要になり、業務システムの開発を安価に行える点もメリットです。

また、製品の場合は試験的に使いたいとき無料試用版が提供されますが、大抵1ヵ月でライセンスが切れてしまい、効果的な検証が難しいケースが多く見られます。BPMの試験運用はある程度時間がかかるため、OSSのツールを利用することで、無料期間に縛られることなく十分なテストが可能です。

BonitaとCamundaそれぞれに向いているケース

BonitaとCamundaは、どちらも業務プロセス設計と業務プロセス実行・モニタリング、業務アプリケーションの開発など、多くの共通点があります。ただ、一部相違点はあるため、どちらを選ぶかについては相違点を中心に検討すると良いでしょう。

業務プロセス設計のフェーズで、レベル1およびレベル2でそれぞれツールを使い分けたいならBonitaがおすすめです。

業務担当者はMicrosoftのVISIOを使用し、システム開発側はBonitaの業務プロセス設計ツールを使うことで、設計フェーズがスムーズに進みます。Bonitaは日本語ドキュメントもあるため調査しやすい点も魅力です。

一方、BPMとともにRPAと連携して業務プロセスを自動化することも検討している場合は、RPAボット管理機能のあるCamundaの利用を検討しましょう。業務プロセス図にRPAボットを記載でき、RPAボットアクティビティのモニタリングもできて便利です。

BonitaとCamundaで足りない場合は他の製品も検討を

BonitaとCamundaは、OSSのBPMツールで、どちらも無料なのに機能豊富な点が魅力です。Bonitaは、特に業務プロセス設計においてレベル1とレベル2でツールが使い分けられる点に特徴があります。一方CamundaはRPAを一元管理するのに便利です。

どちらのBPMツールを利用するにしても、BPMによる業務プロセス改善の試験運用に必要なツールがすべてそろっているかを確認しましょう。足りない部分は別のツールを使って、改善サイクルを回せるようにすることが重要です。

OSSのBPMツールで試験運用を進めていて、機能的に物足りないと感じた場合は、有料の製品も検討しましょう。試験運用をしている中で、不足している機能や性能的に問題となる部分も明確化します。

そうなった時にスムーズに移行できるよう、あらかじめ有料のBPM製品の資料も確認しておくのがおすすめです。

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