2020年11月12日に発売される「PlayStation 5(プレイステーション5/PS5)」。すでに、9月18日から家電量販店やECサイトなどで抽選予約がスタートしている。一部で抽選倍率90倍を超えるなど、発売前から入手困難な状況が発生しているものの、奇跡的に当選し、あとは発売日を待つだけという人もいるだろう。

そんななか、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、PS5のボイスチャットやコントロールセンターといった新機能を続々と発表している。そこで、あらためて、基本的なスペックや機能面についてまとめてみた。

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    11月12日の発売が迫るPS5

PS5はドライブ搭載と非搭載の2モデル

PS5は、Ultra HD Blu-rayディスクドライブを備えたモデルと、ディスクドライブ非搭載の「デジタル・エディション」の2モデルを用意する。価格はドライブ搭載モデルが49,980円(以下、すべて税別)、デジタル・エディションが39,980円と、デジタル・エディションのほうが10,000円安い。

PS5では、PS4向けに発売されている99%以上のタイトルとの後方互換に対応しており、フレームレートの安定や向上、場合によっては高い解像度で、互換性のあるPS4タイトルをプレイできるようになる。いまのところ「PS4専用」と公表されているタイトルは『Robinson: The Journey』と『Joe's Diner』の2つ。なので、ほぼすべてのPS4タイトルがPS5でも遊べると言っても過言ではない。

ただし、ドライブ非搭載のデジタル・エディションでは、PS4タイトルの「ディスク版」はプレイできない。PS4のディスク版タイトルを多く保有しており、PS5でも引き続きプレイしたいと考えている人は、ディスクドライブを備えたモデルを購入するのがいいだろう。

ダウンロード版のPS4タイトル、ゲームデータ、ゲームのセーブデータは、LANケーブル、またはWi-Fi接続でPS5に移行可能。PS5でPlayStation Networkにサインインすると、PS4でプレイしたゲームライブラリーが自動的にメニューに表示されるという。PS4に接続した外部USBストレージにPS4タイトルとゲームデータを保存している場合は、その外部ストレージを使用してPS5に移行することもできる。また、PS Plus加入者であれば、PS4タイトルのセーブデータを、クラウドストレージ経由でPS5に移すことも可能だ。なお、PS5版が発売されているタイトルの場合、PS4版のゲームからPS5版のゲームへセーブデータを移行できるかどうかは、そのタイトルの発売元の判断によって異なる。

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    PS5のUltra HD Blu-rayディスクドライブ搭載モデル

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    PS5のデジタル・エディション

互換性のあるPS4タイトルのなかには、PS VRタイトルも含まれる。PS5でプレイするには、PS VRヘッドセット、ワイヤレスコントローラー(DUALSHOCK 4)またはPlayStation Move モーションコントローラー、およびPS4用のPlayStation Cameraが必要だ。

なお、PS5用のHDカメラは、PS5でPS VRをプレイする際には使えないので注意。PS VRをPS5でプレイするには、PS4用のPS CameraとPS Cameraアダプターが必要だ。アダプターは無償で提供される

手と耳と目で楽しむPS5の圧倒的ゲーム体験

PS5の新型ワイヤレスコントローラー「DualSense ワイヤレスコントローラー(以下、DualSense)」(6,980円)には、ハプティックフィードバックを採用した。これにより、「車が泥道を走るときの重いずっしりとした感触」「砂の上を走る感覚」「水上を跳ねる感覚」など、ゲームプレイ中のさまざまな感覚を、コントローラーを通じて実際に体感できるという。「L2ボタン」と「R2ボタン」には、アダプティブトリガーを搭載。弓矢を引き絞るときのような緊張感のある動作を実感できる。

また、PS4のコントローラー「DUALSHOCK 4」に搭載されていた「SHARE」ボタンは、「DualSense」では「Create」ボタンとして搭載される。

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  • PS5の新型ワイヤレスコントローラー「DualSense」

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    「DualSense」を2つ同時に充電できるスタンドも発売予定。2,980円

サウンドと映像も進化した。PS5の「Tempest 3Dオーディオ技術」は、正確なオーディオポジショニングを実現できるように設計された、あらゆる方向から音が聞こえてくるような感覚を味わえるサウンド技術。そのリアリティはかなりのもので、雨粒が異なる表面に当たる音など、今まで以上の実在感と定位感を味わえるという。ゲーム内でプレイヤーは、周囲の状況を把握しやすくなり、激しい戦闘の最中でも、近くにいる敵や攻撃が飛んできた方向を直感的に判断できるようになる。

PS5と同時に発売予定の「PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット」(9,980円)は、PS5の3Dオーディオの技術を最大限活用できるよう設計されているが、すでに保有しているヘッドホンをPS5本体にUSBで接続するか、「DualSense」の3.5mmヘッドセットジャックに接続することでも、3Dオーディオを体験できる。

映像面では、4K解像度だけでなく、8K解像度に対応できるスペックを備える。新たに搭載されるレイトレーシングでは、ゲーム内の物体に対して、現実と同様の光の動きを再現。これにより、プレイヤーは、水やガラス、キャラクターの髪の毛などの細部に至るまで、現実と見間違うほどの美しさで楽しめる。

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  • PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット

ゲーム以外のコンテンツとして、「Apple TV」「Netflix」「Spotify」「Twitch」「YouTube」「Amazon Prime Video」「DMM.com」「Hulu」「U-NEXT」といったストリーミングサービスにも対応。別売りの「メディアリモコン」(2,980円)を使えば、PS5本体の電源をオンオフ、Netflix、Spotify、YouTubeなどのアプリ起動、再生/一時停止、早送り、早戻しといった操作が可能だ。リモコンにはマイクを内蔵する。

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    メディアリモコン

読み込み速度はPS4の約100倍! ゲームの切り替えもシームレスに

PS5では、カスタマイズされたSSDを搭載したうえに、SSDを取り巻くさまざまなハードウェアにも全体的にカスタマイズを施すことで、5.5GB/sというPS4の約100倍の読み込み速度を実現した。また、本体からネットワークにわたるシステム全体を再構築したことで、インターフェースの操作や、ゲーム間の切り替え、オンラインマルチプレイへの参加など、あらゆる操作を素早く実行できるようになる。

PS5の「DualSense」のPSボタンを一度押すと、ゲームを終了することなく、「コントロールセンター」の画面に移行。そこでは、「オンラインのフレンドを探す」「ダウンロードの進捗を確認する」「プレイ中タイトルの最新情報」などに一瞬でアクセスできる。

プレイしているゲームのミッション達成度や、そのミッションを達成するまでのパーソナライズされた予想時間などを表示する「アクティビティ」機能も新しく追加。「アクティビティ」は、「コントロールセンター」上にカードとして表示され、ゲーム中に見逃していたアイテムを探しに戻ったり、プレイしたいステージやミッションに瞬時に移動したりできる。

PS4でも、PSボタンを押すことで、ゲームを終了することなくホーム画面に移れたが、PS5の「コントロールセンター」はより有機的にゲームと連携した印象だ。

さらに、PlayStation Plus加入者用の特典として、タイトルによってはゲーム公式のヘルプを用意。これにより、ゲームを中断せずにヒントを入手できるので、わざわざネットで検索したり、長い攻略記事を探したりしなくて済む。思わぬネタバレも回避できるだろう。

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    PS5のコントロールセンター

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    アクティビティでは、ゲームの達成度などを表示する

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    ゲームのヒントはピクチャー・イン・ピクチャーで表示できるものも

SIEは、PS5のユーザー体験について動画を公開している

進化したパーティー機能で友だちとつながる機能も充実

友だちとのプレイも幅が広がった。PS5では、ゲームプレイ中にシームレスにボイスチャットに参加したり、パーティーに参加しているフレンドがシェアスクリーンで公開しているゲーム動画をピクチャー・イン・ピクチャーで表示したりといった機能を搭載する。

ゲーム間の移動もスムーズなので、フレンドがプレイしているマルチプレイゲームにもすぐに参加できるだろう。さらに、PS Plus加入者であれば、PS4と同様に「シェアプレイ」機能で自分のコントローラーをオンラインの友達に渡して、代わりにプレイしてもらうことができる。

そのほか、フレンドへメッセージを送る際には、「DualSense」の内蔵マイクによる音声入力も可能。キーボードで打ち込んだり、画面に表示される50音から文字を選択したりといった手間が省ける。

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    フレンドのゲーム動画を見ながら自分のゲームを楽しめる

なお、PS5では、プレイヤーが安心してオンライン上でサービスを受けられるように、PS5のボイスチャットで受けたハラスメントを報告できる機能を搭載。知らない人とオンラインゲームをする際に、安心してプレイできるように用意された。

PS5のプレイヤーがハラスメントの報告をする場合、報告対象のプレイヤーとの会話が20秒と、選択をした会話の前後10秒の合計40秒のオーディオクリップが可能。この報告機能では、5分前までさかのぼってボイスチャットを選択し、PS5から直接提出できる。

気になるローンチタイトルは?

PS5のタイトルはどのようなものがあるのだろう。11月12日に発売されるローンチタイトルは、『リビッツ!ビッグ・アドベンチャー』『Marvel‘s Spider Man:Miles Morales』『Demon's Souls』に加えて、『デビル メイ クライ 5 スペシャルエディション』『Godfall』、そしてPS5にプリインストールされている『ASTRO’s PLAYROOM』などだ。

それ以外でも、ファイナルファンタジーシリーズの最新ナンバリングタイトル『FINAL FANTASY XVI(FF16)』や、ハリーポッターの世界観を体験できる『Hogwarts Legacy』をはじめ、『バイオハザード ヴィレッジ』『Project Athia』『Ghostwire:Tokyo』といったタイトルの開発も進んでいる。

もちろん、新作タイトルが出ることへの期待もあるが、PS5では、これまでになかったゲーム体験も楽しみだ。たとえば、FPS『DEATHLOOP』では、武器がジャミングする(詰まる)のに合わせて、トリガーをブロックする機能が搭載されていたり、『ASTRO’s PLAYROOM』では、プラスチックや鉄、砂の上を走る感覚をコントローラーで体験できたりするそう。どんなゲーム体験に出会えるのか、いまから心が躍る。

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    『リビッツ!ビッグ・アドベンチャー』

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    『Marvel‘s Spider Man:Miles Morales』

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    『Demon's Souls』

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    ローンチタイトルとして登場予定だった『Destruction AllStars』は、2021年2月へ発売を延期。発売から2カ月間はPlayStation Plus加入者向けに無料で配信する。

PS5の主なスペックは次の通り。CPUはx86-64 AMD Ryzen “Zen 2” 8コア/16スレッド、周波数は最大3.5GHzまで可変、GPUはAMD Radeon RDNA 2-based graphics engine、レイトレーシング アクセラレーション、周波数は最大2.23GHz まで可変(10.3FLOPS)。システムメモリはGDDR6 16GB、バンド幅448GB/s、SSDは825GB、読み込み速度5.5GB/s(Raw)、PS5 ゲームディスクはUltra HD Blu-ray(100GBまで)、4K 120Hz TV、8K TV、VRR対応(HDMI2.1規格による)、Tempest 3Dオーディオ技術を採用する。

横置き時の本体サイズはW390×H104(デジタル・エディションは92)×D260mm、重さは約4.5kg、デジタル・エディションは約3.9kg。入出力のインターフェース類はUSB TypeA 端子(Hi Speed USB)、USB Type A 端子(Super Speed USB 10Gbps)×2、USB Type C 端子( Super Speed USB 10Gbps)、HDMI OUT端子。ネットワークはEthernet 10BASE-T,100BASE-TX,1000BASE-T、IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax+Bluetooth 5.1。

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