Appleは8月18日(米国時間)、音楽配信サービス「Apple Music」のラジオプログラムのアップデートを発表した。ラジオステーションBeats 1を「Apple Music 1」に名称変更、「Apple Music Hits」「Apple Music Country」という2つの新ラジオステーションの提供を開始した。
Appleは2014年にBeats ElectronicsとBeats Musicを買収し、Beatsの音楽配信サービスを統合して翌年にApple Musicを開始した。そうした経緯から同サービスのラジオステーションをBeats 1としていたが、今や同社の音楽ストリーミングサービスは「Apple Music」のブランド名で浸透している。「Apple Music 1」という名称の方が新しいユーザーに分かりやすく混乱を避けられる。
Beats 1が「Worldwide, Always On」をキャッチフレーズとしてきたように、Apple Music 1の最大の特徴は世界165カ国で聴取できること。Appleによると、リスナー数が世界最多のラジオステーションだ。Zane Lowe、Ebro DardenといったトップDJによる音楽セレクションやインタビュー、ビリー・アイリッシュ、エルトン・ジョン、リル・ウェイン、フランク・オーシャン、ザ・ウィークエンドなど様々なアーティストによるユニークな番組を楽しめる。
AM/FMラジオは若い層を中心に聴取者を年々減らしている。しかしながら、DJやアーティストが選曲して音楽について語るプログラムが敬遠されるようになったわけではなく、音楽ストリーミングサービス世代もInstagram LiveやTikTok Liveといった方法でライププログラムに熱中している。Apple Musicのラジオプログラムは、ラジオ世代だけではなく音楽ストリーミングサービス世代にもライブプログラムを届けるものになっており、Oliver Schusser氏(Apple Music, Beats, International Content担当VP)は「引き続きライブラジオに注力し、世界中のリスナーが愛する音楽と繋がる機会を生み出していきます」としている。
新ステーションの「Apple Music Hits」は80年代、90年代、2000年代の名曲を網羅する。ジェイド·ドノヴァン、エステル、Lowkey、ジェン·マリノ、サビィ、Nicole Sky/ Natalie Sky、George Stroumboulopoulosなどのホストが日替わりで番組を担当。バックストリート·ボーイズ、シアラ、マーク·ホッパス、ヒューイ·ルイス、アラニス·モリセット、スヌープ·ドッグといったアーティストも登場し、80年代以降の数々の名曲を解説する。
もう1つのApple Music Countryは、カントリーミュージックの専門ステーションだ。ラジオはカントリーミュージックにとって文化の一部であり、ストリーミング時代の聴取体験でカントリーの世界を現代のファンに届ける。