米AMDは現地時間7月14日、エンタープライズグレードの「AMD PRO」テクノロジーに基づいたワークステーション向けCPU「Ryzen Threadripper PRO」シリーズを発表した。最上位モデルは64コア/128スレッド構成で、最大2TBのメモリ容量をサポートする。
現行最新の第3世代AMD Ryzen Threadripperをベースに、新たにエンタープライズ・グレードの機能を提供する「AMD PRO」技術を組み込んだ製品群だ。12コア/24スレッド~64コア/128スレッドのモデルまで4製品をラインナップし、いずれもTDPは280W。PCI Express 4.0を128レーン搭載し、競合のデュアルプロセッサ構成のシステムに対し最大2.5倍となる帯域幅を実現したという。他、最大2TB容量までのシステムメモリ搭載に対応し、8ch構成のECC RDIMM、LRDIMM、UDIMM DDR4-3200メモリをサポートする。
AMD PRO技術により、セキュリティの多重防御による機密データ保護を実現する「AMD PROセキュリティー」、ユーザーのインフラと互換性を維持したシンプルな導入と管理が可能な「AMD PRO管理機能」、メモリー全体を暗号化して機密データへの物理的攻撃を防止する「AMD Memory Guard」、18カ月間のソフトウェア安定性と24カ月のアップデート提供を予定する「AMD PRO Business Ready」などの機能を利用できる。
ラインナップの概要は以下の通り。
モデル名 | コア/スレッド数 | ベースクロック | ブーストクロック | 合計キャッシュ容量 |
---|---|---|---|---|
Threadripper PRO 3995WX | 64/128 | 2.7GHz | ~4.2GHz | 288MB |
Threadripper PRO 3975WX | 32/64 | 3.5GHz | ~4.2GHz | 144MB |
Threadripper PRO 3955WX | 16/32 | 3.9GHz | ~4.3GHz | 72MB |
Threadripper PRO 3945WX | 12/24 | 4.0GHz | ~4.3GHz | 70MB |
Ryzen Threadripper PROを採用する最初の製品として、Threadripper PRO 3995WXを搭載することで、シングルCPUシャーシとして世界初の64コア・ワークステーションになるというLenovoのプロ向けワークステーション「ThinkStation P620」が、今秋にも市場投入される予定だ。