キヤノンは、デジタル一眼レフカメラの最上位モデル「EOS-1D X Mark III」を家電・テクノロジー見本市「CES 2020」のブースで全面展開。タッチ&トライコーナーは新機種を試したい人で溢れていた。他にも、1台で広角・望遠・マクロの3種類の撮影が楽しめるカメラなど、製品化を検討中のユニークなコンセプトモデルが展示されていた。
EOS-1D X Mark IIIは、キヤノンが1月7日に国内でも正式発表した最上位デジタル一眼レフカメラ。2月中旬発売予定で、価格はオープンプライス。店頭価格は税別80万円前後を見込む。
有効2,010画素のフルサイズCMOSセンサーと映像エンジンDIGIC Xを搭載し、高精細、低ノイズ、リアリティを追求。ファインダー撮影時は最高16コマ/秒、ライブビュー撮影で最高約20コマ/秒の高速連写性能を実現。新開発のAFセンサーや、デュアルピクセルCMOS AFの採用で測距精度と追尾性を向上させた。動画機能では、4K DCI/60pのCanon Log撮影に対応し、RAW動画の内部記録を実現している。
大にぎわいのEOS-1D X Mark III タッチ&トライコーナーの横では、いい意味で“キヤノンらしくない、攻めたカメラ”を試せるコンセプトモデルコーナーを展開。「Three-Style Camera」と「Multi-functional Telephoto Camera」、「Multi-Style Wearable Camera」の3種類が参考展示され、うち2つは実際に触れて試すこともできた。
Three-Style Cameraは、超広角、超望遠、スーパーマクロの撮影をすべて1台でこなせるカメラ。
ステープラーのような本体の片方の先端にあるレンズ部は着脱できるようになっており、用途に合わせてレンズを付け替えたり、取り外したり、本体を開閉して変形させることで3種類の撮影スタイルを楽しめる。本体にモニターはなく、スマートフォンと組み合わせて使うことを想定している。
Multi-functional Telephoto Cameraは、スポーツ観戦の単眼鏡として使えそうなカメラで、ファインダーを覗くとクリアな超望遠映像が楽しめた。
microSDカードスロットを備え、メモリーカードを装着して本体上部の操作ボタンを押すことで、写真や動画を撮ることもできる。
Multi-Style Wearable Cameraは、腕時計風のデザインを採用した小型カメラで、盤面に大きなレンズを備えた「180°CAMERA」と、通常画角と広角の2種類のレンズを備えた「DUAL CAMERA」を用意。今回はガラスケース展示のみで試すことはできなかったが、腕に巻くだけでなく体に装着したり、テントに吊るすといった様々な撮影スタイルを想定している。