PFUは12月10日、高性能コンパクトキーボード「Happy Hacking Keyboard」(HHKB)シリーズを一新。接続インタフェースやカスタマイズ性を改善した新製品16モデルを発表した。同日から直販サイト「PFUダイレクト」限定で発売する。

ラインナップは「HYBRID Type-S」(6モデル)、「HYBRID」(6モデル)、「Classic」(4モデル)の3グレードを用意。価格はHYBRID Type-Sが税別32,000円、HYBRIDが税別27,500円、Classicが税別23,000円。

  • HYBRID Type-Sの墨

  • 最上位のHYBRID Type-Sは右上に「Type-S」と印字される

  • HYBRIDの白

HHKBシリーズは、静電容量無接点方式を採用した小型キーボード。可能な限りキーを削ぎ落とすことでコンパクトに仕上げ、特にプログラマやエンジニアなど、ショートカットを多用するユーザーにし人気の高い製品だ。

今回、製品ラインナップを一新。既存モデルはBluetoothもしくはUSBのどちらかの接続だったが、上位2グレードで、Bluetooth/USBが両方使える、ハイブリッドインタフェースを採用した。USB形状はType-Cをサポートする。

  • HYBRID Type-SとHYBRIDのコンセプト

また、従来のBluetooth専用モデルからBluetooth接続先の切り替え操作を向上。最大4台までのマルチペアリングが行え、ペアリングしたい機器を「1」~「4」に登録した後、例えば「Fn」+「Control」+「3」といったコンビネーションキー操作で、登録した機器にワンタッチで切り替えられる。USB接続に切り替えたい場合のコンビネーションキーも用意する。

  • Bluetoothに対応する上位2グレードでは、最大4台までのマルチペアリングに対応。コンビネーションキーで接続先を切り替えられるようになった

このほか、制御キーの割当を変更できるDIPスイッチに加え、Windows PCからキーマップ全体をカスタマイズできる「キーマップ変更機能」を装備した。Windows向けの専用ソフトで設定でき、キーボード本体に設定を保存できるため、接続デバイスを変えても、同じキーマップを利用できる。この機能は一般ユーザーのほか、自作ユーザーやeスポーツで、自分独自の配置が必要なユーザーなどを想定している。

なお、キーマップ変更機能用ソフトはmacOS版の開発も進められており、ただし2020年春頃のリリースを予定。Windowsで設定した内容は、macOSやiPad、Androidなど他のデバイスでも利用できるという。

ラインナップは「HYBRID Type-S」「HYBRID」「Classic」の3グレードに、英語配列 / 無刻印 / 日本語配列、墨 / 白を組み合わせた16モデル。具体的なモデルは下記の通り。キーの配列などに変更はない。

  • ラインナップを一新したHHKB

  • 各グレードの特徴

HYBRID Type-S……6モデル(税別32,000円)

  • 英語配列・墨
  • 英語配列・白
  • 無刻印・墨
  • 無刻印・白
  • 日本語配列・墨
  • 日本語配列・白

HYBRID……6モデル(税別27,500円)

  • 英語配列・墨
  • 英語配列・白
  • 無刻印・墨
  • 無刻印・白
  • 日本語配列・墨
  • 日本語配列・白

Classic……4モデル(税別23,000円)

  • 英語配列・墨
  • 英語配列・白
  • 無刻印・墨
  • 無刻印・白

最上位の「HYBRID Type-S」はBluetoothとUSB接続のハイブリッドに対応し、キーマップ変更も可能。電源は単3型乾電池×2本となる。「HYBRID」は、BluetoothとUSB接続のハイブリッドに対応するが、キーマップ変更には対応しない。「Classic」はUSB有線接続のみに対応する、ラインナップ中では最も安価なモデルだ。電源はUSBコネクタからの給電。

対応OSは、Bluetoothの場合、Windowsが8.1 / 10、macOSが10.14~(英語配列 / 無刻印)と10.15~(日本語配列)、iOSが11.4~、iPadOSが13~、Androidが4.4~。USB接続の場合、Windows 7 / 8.1 / 10、macOS 10.12~。

  • 対応OSの紹介

PFUでは、2019年12月10日~12月22日までの期間限定で、直販サイトで購入した先着3,000名に「キーボードルーフ」をプレゼントする発売記念キャンペーンも実施する。

  • HHKB新製品発表会での一幕。PFU執行役員の清水康也氏(写真左)は、20年以上のHHKBユーザーであり、HHKBは生活の一部になっていると自身を紹介。いま、高級キーボード市場が育っている北米市場で、(以前1998年に挑戦して、その後一旦取りやめていた)HHKBキーボードの販売が好調に進んでいると話した。HHKBのコンセプトの生みの親である和田英一氏(写真中央)は、「HHKBのコンセプトはコンパクトでポータブルな製品。このコンセプトが世界に広がり、似たものがいろいろ作られているが、似た製品を見ると、HHKBがどれだけ優れているかわかる。いろいろなキーボードが追随する時代になり、HHKBはどこが優れているか、武器を持ってまた進んでほしい」と話した

  • Bluetooth接続に対応するモデルは、ペアリング設定などでステータスを表示するLEDを搭載。電源が切れるときはオレンジ色に光る

  • HYBRIDモデルの背面

  • Classicモデルの墨