2018年6月の発表直後、この「LIFEBOOK LH」シリーズは、そのハードウェア仕様からネットでちょっと騒ぎになっていました。というのも、「LIFEBOOK LH」シリーズにはタブレットモードになる2in1モデル「LH55/C2」と、通常のノートパソコンとしてのみ使える、タッチ非対応モデル「LH35/C2」の2モデルがあり、それぞれのモデルの店頭予想価格が約9万円と約7万円のため、当初は価格に対して搭載している仕様が低いという意見が続出していました。

確かに、両モデルとも液晶ディスプレイは14型ワイド(1,366×768ドット)と解像度が低く、CPUはCeleron 3865U(2コア/1.8GHz)、メモリは4GB(DDR4-2133)で、ストレージは128GB SSD。決して”高性能”とはいえない仕様です。筆者も、最初にこの仕様を見たときは、ちょっと低すぎるかなと考えました。ただし、子ども専用のパソコンとして使う場合、仕様以上に重要な要素があります。

それがタフさです。筆者の子どもは3人とも女の子ですが、ランドセルを投げるのは日常茶飯事。筆箱なども床におきっぱなしにして踏みつけたりと、ワイルドな生活を送っています。iPadも何度床におきっぱなしにして踏まれたか、癇癪を起こした末っ子(4歳)に投げ捨てられたかわかりません。それでiPadは壊れないのだから、なかなかに優秀です。

  • 無塗装のシンプルな天板を採用。高い堅牢性や落下防止のラバーなど工夫は各所に見られます

そんなわけで、子どもが日常的に使うことを考えると、ノートパソコンにも“壊れないこと“が求められます。個人的に、「LIFEBOOK LH」シリーズはこのタフさを重視しているのがよいポイントでした。

本体周辺にはラバー素材の滑り止め「あんしんグリップ」を配置しており、実際に長女が持って家中を移動していても、安心して見ていられました。天板は全面加圧約200kgfの堅牢性試験をクリア。子どもがちょっと踏んでも、簡単には壊れなさそうです。

また、液晶ディスプレイには、スマートフォンなどで多く採用されている頑丈ガラス「Dragontrail」を採用。対傷性や耐衝撃性能も高くなっています。今回の試用では、「パソコンは大事に扱うもの」と普段から言い渡していたためか、ひどい扱いを受けることはなかったものの、実際に買うなら堅牢に越したことはありません。

ちょっと面白いのはパソコンの底面などにシールを貼ってもきれいに剥がしやすい無塗装加工になっていること。子どもたちは、持ち物にすぐシールなどを貼って、さらにそれをベリベリ剥がして汚くしてしまうことがありますが、「LIFEBOOK LH」シリーズは無塗装かつ、シールなどを剥がしやすい加工がなされており、シールと一緒に塗装が剥がれて汚くなるということがないそうです。

  • 「LIFEBOOK LH」シリーズの発表会で展示してあった実機。シールやステッカーを剥がしやすい天板になっています

  • LH55/C2はタブレットになる2in1仕様で、タッチ操作に対応。タッチペンも付属しています

「LIFEBOOK LH」シリーズに標準で付いてくるパソコンケース「お道具箱」には、本体だけでなくマウスやACアダプターなども、きちんと収納できるようになっています。これなら子どもが、周辺機器他ケーブルを出しっぱなしにすることなくちゃんとお片付けができそうです。実際に使っていた長女も、「電源コードはここでいいよね」などと確認しながら、PCを使ったときは嬉しそうにしまっていきました。

  • ノートパソコン本体とアクセサリーが保存できるお道具箱が標準で付属しているのは便利。カラーはブルーのみですが、他の色も選べればよかったなと思います