前回は、日本語対応の4つのオンラインストレージサービスを紹介した。ひとつのアカウントで複数のサービスを提供している大手事業者のオンラインストレージでは、他のサービスでアカウントが停止されるとオンラインストレージの利用に影響が及ぶ懸念があるが、独立系のオンラインストレージであればこうした心配は無用。プライベートで使うファイル置き場にはぴったりだ。

今回紹介するのは、日本語インターフェイスは備えないものの、サービスの安定度および機能の充実度では定評のある、海外の5つの実力派オンラインストレージサービスだ。主に欧米圏を中心としたこれらのサービスでは、エンドツーエンドでの暗号化などの機能において一歩先を進んでいることが多く、日本語化されれば人気が出るであろうサービスばかりだ。最近では無料プランの容量が削減されるケースも多いため、興味のあるサービスについては、早めにアカウントを取得しておいてはいかがだろうか。

スイス発、Dropbox/Facebookのバックアップに対応「pCloud」

pCloud

スイスのオンラインストレージ。容量20GBの無料プランが用意されており、1ファイルあたりのサイズ制限がないのも特徴。新興サービスだけあってインターフェイスの操作性も洗練されており、デスクトップツールやスマホアプリのほかブラウザ拡張機能も用意される。DropboxやFacebookのデータのバックアップにも対応。このほかエンドツーエンドで暗号化を行うプランも有料で提供している。

pCloudを使ってみたところ

カナダ発、暗号化対でセキュアに使える「Sync」

Sync

カナダのオンラインストレージ。容量5GBの無料プランが用意されており、1ファイルあたりのサイズ制限がないのも特徴。無料版の容量こそ控えめながら、プライバシー保護に力を入れており、エンドツーエンドの暗号化に対応していることから検閲などの危険が少ない。デスクトップツールやスマホアプリも用意される。

Syncを使ってみたところ

アメリカ発、ブラウザ版UIが秀逸な「MediaFire」

MediaFire

アメリカのオンラインストレージ。容量10GBの無料プランが用意されている。ブラウザ版は使い勝手が洗練されており、ファイル単位はもちろんフォルダ単位の操作も容易に行える。デスクトップツールやスマホアプリのほかApple TV対応アプリなども用意される。なお無料版では1ファイルあたり20GBまでのサイズ制限(64ビットの場合)がある。

MediaFireを使ってみたところ

フランス発、大容量&サイズ制限なしの「hubiC」

hubiC

フランスのオンラインストレージ。容量25GBの無料プランが用意されており、1ファイルあたりのサイズ制限がないのも特徴。ブラウザ版の操作性はやや古めかしく、今回紹介している中では一世代前といった印象だが、使い勝手そのものにクセはない。デスクトップツールやスマホアプリも用意されるほか、SynologyやQNAPなど各社NAS製品とも連携可能。

hubiCを使ってみたところ

ドイツ発、多彩なプロトコルをサポートする「HiDrive」

HiDriveを使ってみたところ

ドイツのオンラインストレージ。容量5GBの無料プランが用意されている。老舗のサービスで、それゆえブラウザインターフェイスもやや古めかしいデザインだが、SMB/CIFSやrSync、WebDAVなど多彩なプロトコルをサポートするのが強み。デスクトップツールやスマホアプリも用意されるほか、SynologyのNASとも連携可能。なお無料版では1ファイルあたり2GBまでのサイズ制限がある。

HiDriveを使ってみたところ