高感度撮影性能をチェック

次の作例はISO3600で撮影したカット。画像を見ただけではこれほど高い感度で撮ったとは信じられないくらい、キレイな画質を維持している。ちょっと前のカメラのISO800よりキレイかもしれない。ということでD7500は高感度にも強い。

タムロン SP35mmF1.8 Di VC USD Model F012 F2.8 1/100秒 ISO3600 露出補正 +0.3

どれだけ強いのかというと、常用ISO感度がフルサイズ機もビックリのISO51200まで設定できる。このスペックは、「ISO6400くらいなら画質を心配することなく使えますよ」と思っていいレベルだ。もちろん、どこまで画質を許容できるかは、使用目的と個人の主観によるが、常用最高設定から3段 (※) 下げたところが、どんなシーンでも画質を気にせず使える実用的な感度設定と理解してもらっていいだろう。

※ISO感度の場合、1段変わると数値は2倍になる。たとえばISO6400を起点に、1段上げるとISO12800、2段上げるとISO25600、3段上げるとISO51200となる

これはISO1250。ここまでノイズレスだとISO200で撮りました、と言われても疑わないくらいキレイだ。タムロン SP35mmF1.8 Di VC USD Model F012 F2.8 1/80秒 ISO1250 露出補正 +0.3

この画質はひとえにデジカメの心臓部でもある撮像センサーと画像処理エンジンの性能に由来するもの。D7500に採用されているのは、DXフラッグシップ機「D500」と同じ有効約2,088万画素CMOSセンサーと最新の画像処理エンジン「EXPEED 5」だ。このセンサーとエンジンのおかげで、常用ISO感度はISO100~ISO51200とかなり余裕のある、というか他に類を見ない性能を誇っている。

その一方で画素数は高性能なスマホくらいに留まっている。先代機「D7200」 のユーザーからすると、「画素数が2,416万画素から330万画素も減っているじゃないか」とスペックダウンを危惧する声が聞こえてきそうだ。確かに330万画素の差は大きく感じられるかもしれないが、プリントやディスプレイを目視した際に解像感の差を実感することはなく、実用的にもその差はほぼ無視できるので安心してほしい。

下の作例は、キットレンズのAF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VRで絞り込まずに撮影したものだ。レンズが良いこともあるが、スマホと大差ない画素数ということが嘘みたいに、細かいところまで緻密に再現できている。

AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 焦点距離 95mm F5.3 1/160秒 ISO450 露出補正 +1.0

端子類はボディ左側面にまとめられている。上部カバーの中には外部マイク入力端子、USB2.0対応のMicro-B端子、HDMIミニ端子 (Type-C) が、下部カバーの中にはヘッドホン出力端子とケーブルレリーズなどを接続するアクセサリーターミナルがある