東芝ライフスタイルは5月30日、洗濯機「ZABOON (ザブーン)」の新製品として、業界初の「ウルトラファインバブル」による洗浄技術を搭載したモデルを発表した。洗濯乾燥機の「AW-10SV6」「AW-9SV6」は7月上旬に、乾燥機能のない「AW-10SD6」「AW-9SD6」は8月上旬に発売する。推定市場価格(税別)は以下のとおり。

  • 洗濯乾燥機「AW-10SV6」(洗濯・脱水10kg、乾燥5kg): 200,000円前後
  • 洗濯乾燥機「AW-9SV6」(洗濯・脱水9kg、乾燥5kg): 190,000円前後
  • 洗濯機「AW-10SD6」(洗濯・脱水10kg): 140,000円前後
  • 洗濯機「AW-9SD6」(洗濯・脱水9kg): 130,000円前後

「ウルトラファインバブル」による洗浄技術を搭載した洗濯機「ZABOON」。左2機種が「AW-10SD6」、右2機種が「AW-10SV6」

標準コースでの洗浄力をアップ

東芝ライフスタイルが実施したアンケートによると、洗濯機購入時に重視する点のトップは「洗浄力」。また、普段の洗濯で「落ちにくい」と感じる汚れについてきいたところ、「襟やそでの汚れ」「皮脂の黄ばみ」といった汚れに関する不満が多いことが分かったという。

購入時の最重視ポイントは洗浄力

皮脂の黄ばみ汚れなどに対して、従来はつけおきコースや温風を使ったコースなどの洗浄コースを用意していたが、今回のモデルは使用頻度の高い「標準コース」での洗浄力を向上させるため「ウルトラファインバブル洗浄」を搭載したという。

独自の「ウルトラファインバブル洗浄」とは

「ウルトラファインバブル」は、直径1マイクロメートル未満の目に見えない微細な泡で、医療や農業などさまざまな分野で注目されている先端技術だ。

繊維の隙間よりも小さい泡であるため、浮力の影響を受けにくく、水中に長時間留まるという特長がある。この「ウルトラファインバブル」技術を活用したのが、今回の洗濯機に搭載された「ウルトラファインバブル洗浄」だ。

濃縮洗剤ケースの背面にウルトラファインバブルの発生装置を搭載

まず、濃縮洗剤ケースに配置された発生装置に水道水を通すことで「ウルトラファインバブル」を生成。「ウルトラファインバブル」と洗剤が混ざり合い、すばやく洗浄成分の効果を高めた「ウルトラファインバブルの洗剤液」をつくりだす。

次に、循環水量が従来比約2倍の「大流量シャワー」により、「ウルトラファインバブルの洗浄液」が衣類全体に浸透、さらに洗濯槽底部のパルセーターと独自のモーターが強力な水流を引き起こし、浮かせた汚れをはがし取る。以上が今回の新製品で搭載された「ウルトラファインバブル洗浄」の洗い方だ。つまるところ、微細な泡が繊維の奥まで入り込むため、洗浄効果が高くなる。

微細な泡が繊維の奥まで入り込む

「ウルトラファインバブル洗浄」は、水道水で洗うより皮脂汚れを落とす効果が高いため、繊維に残った皮脂の酸化による黄ばみを抑制する。また、通常冷たい水では汚れが落ちにくいが、ウルトラファインバブル洗浄の場合は約5℃の冷たい水でも汚れ落ちが良く、冬場も高い洗浄効果が期待できるという。

東芝ライフスタイルの担当者によれば「繊維の奥まで入り込むので、皮脂汚れのほか、ラーメンの汁などの油汚れ、コーヒーやケチャップといった色素が濃い汚れもよく落ちる」とのことだ。

ケチャップ、コーヒー、ラーメンの汁の洗浄比較

襟の皮脂汚れの汚れ落ち比較。左から洗浄前、水道水で洗浄後、ウルトラファインバブルで洗浄後 (クリックして拡大)

使い勝手にも配慮しており、洗濯物が取り出しやすいよう、洗濯槽の直径を大きくして洗濯槽の深さを浅くなっている。また、最終すすぎの水を溜めたまま脱水することで、洗濯槽とその外側、底部を掃除する機能も搭載している。