ダイソンは10月5日、自動車内の清掃に向いたヘッドやノズルをセットにしたハンディクリーナー「Dyson V6 Car+Boat」(推定市場価格は税別39,800円前後)と、車載シガーソケット用の12V充電器も同梱した「Dyson V6 Car+Boat Extra」(推定市場価格は税別44,800円前後)の発表会を開催。製品説明のほか、自動車のシートを掃除するデモなどを行った。

自動車の清掃に適したツールが付属する「Dyson V6 Car+Boat」。推定市場価格は税別39,800円前後

ベースモデルとなるDyson V6は、2015年5月に発売されたコードレス型の掃除機。毎分11万回高速回転する「ダイソン デジタル モーター V6」によりゴミを強力に吸引し、「2 Tier Radial サイクロン」と呼ばれる特許技術でゴミと空気を遠心分離。0.3マイクロメートルの微細な粒子を99.97%以上捕集できるフィルターを備えており、排気とともに小さなゴミが漏れるのを防ぐ。バッテリー駆動時間は最大で約20分。

「Dyson V6 Car+Boat Extra」には、車載シガーソケット用の12V充電器が付属する。推定市場価格は税別44,800円前後

ダイソンはこれまで、ハンディタイプの掃除機において、ヘッドブラシやノズルなど付属品の組み合わせが異なる複数のラインナップを展開してきた。Dyson V6 Car+Boatは、自動車内の清掃に適した5種類のツールを同梱する。

V6 Car+BoatとV6 Car+Boat Extraに共通で付属する5つのツール

自動車内の掃除の例。座席や床だけでなく、エアコンの通風口など細かいところの掃除も想定している

付属ツールのひとつが「ミニモーターヘッド」。シリーズ共通で付属しているツールだが、自動車内では、座席やトランクスペースにおいて、髪の毛や汚れを取り除くのに最適だという。このほか、座席の隙間など、狭く手が届きにくいところの掃除に有効な「隙間ノズル」、エアコンの通風口やダッシュボードのホコリ取りに便利な「コンビネーションノズル」、座席の足元の掃除に使いやすい「ハードブラシ」、伸縮する「延長ホース」をそろえる。

製品発表会で行われたデモの様子。座席に付着したゴミや汚れは繊維の奥にも入り込んでおり、粘着式ローラーでは完璧には取り除くことが難しいという

粘着式ローラーで取りきれなかったゴミをV6 Car+Boatで掃除。縫い目の部分に入り込んだものまできれいに取れた

延長ホースを使うと、狭いシート下まで掃除が可能

ヘッドを装着したときの重さは1.5kgを超える。女性が片手で持って使うには少々重量感があるが、延長ホースを取り付けと、本体を床やシートなどに置いたままホース部分だけを動かして掃除できるので、重さを感じなくてよい

自動車内はカビやダニの温床

ダイソンは、家に子どもがいたり、犬を飼ったりしている10のモニターを対象に車内環境の調査を実施しており、発表会でその結果を明らかにした。クロカビや酵母、赤色酵母などの湿性真菌については、モニターが所有する自動車(所有年数1~12年)の床や座席で多く検出。また、ダニや昆虫類も対象となった全車から検出されており、これらは足元の床面よりも座席に多く見られた。

7割以上の人が、自動車内の適切な掃除方法がわからないなど悩みを持つ

ダニの数は犬を乗せている車ほど多い

今回の自動車を対象とした調査では、ダイソンが2014年に実施した寝具のハウスダストの調査結果に比べ、ダニやアレル物質の検出量が少なかった。しかし、犬と同乗する頻度が高い自動車内からは、寝具における最高値だった350g/頭を大きく上回る850g/頭を検出したと報告。その理由については、「愛犬が頻繁に乗る自動車内には、ダニのエサとなる毛や垢、皮膚片などの有機物が多くなるためと考えられる」と分析した。このほか、人毛や犬の毛、砂状ダスト、小石なども確認されており、自動車内も掃除を行う必要があると説明した。