「X」と「Z」のパフォーマンス差は確かにあるがOCモードではほぼ同じ

続いて、各製品のパフォーマンスを計測した。計測条件・環境は先と同様だ。

まずは製品デフォルトのGamingモードから。3DMarkでは、スコアが高く出るSky Diverを除けば、最もよいスコアを出すのがGEFORCE GTX 1080 GAMING Z 8G、続いてGEFORCE GTX 1080 GAMING X 8G、GEFORCE GTX 1070 GAMING Z 8G、GEFORCE GTX 1070 GAMING X 8Gとなり、それぞれに見て分かるだけの差が生まれている。

続いてRise Of The Tomb Raiderに移ると、こちらは3DMarkほど明確ではないが、若干の差がついているように見える。パフォーマンスの点では、それぞれのGPUで「Z」のほうが「X」よりも高パフォーマンスであることは確かであるようだ。

続いて、製品の最高クロック設定であるOCモードに切り替えて計測した。こちらも、3DMarkに関しては、製品のスペックおよびクロック順だが、先のGamingモードほどはっきりとした差ではない。

Rise Of The Tomb Raiderも同様で、先のGamingモード時の差よりもさらに小さい。「Z」と「X」との間で、実質的な差はほとんどないと考えてよいだろう。

ではより負荷の低い場合はどうだろうか。そこでOverwatchをUltra画質で計測してみたが、困ったことにこちらもほとんど差が出なかった。ただし、1,920×1,080ドットでは多少の差がついているように見える。さらに低い負荷ならばもう少し大きなフレームレート差が生じるのかもしれないが、フレームレート自体は十分すぎるだけのものが出ている。そのため、実際のプレイで効果を確認できるのかは疑問だ。

なお、Gamingモード時とOCモード時では、Gamingモード時の方が個々のパフォーマンスの差が明確だった。ここであらためてスペックを確認すると「Z」はGamingモード時点でメモリクロックが「X」と比べて100MHzほど高い。

この点から、GPUパフォーマンスの点では、GPUクロックよりもメモリクロックのほうがより大きな影響を与えるのではないかと推測できる。メモリについてもOC設定されているMSI GAMINGシリーズは、この点でパフォーマンス的に優位に立つものと考えられる。