新作フラッペで売上増なるか
フラッペは、細かく砕いた氷にシロップなどをかけた、かき氷のような食べ物のこと。ファミマは、2014年にカフェフラッペを販売開始。昨年から抹茶フラッペ、マンゴー&オレンジフラッペをメニューに追加した。売れ行き好調で生産が追いつかなくなったこともあるほどの人気商品となっている。
ご存知の人も多いだろうが、このフラッペ、カウンターコーヒーのマシンを使って、氷にミルクをかける。発売までの経緯も「専門店からお客さんを呼び込むことを考えたことがきっかけ。コーヒーショップで品揃えをしているのは何かという発想から、コーヒーマシンを活用して商品展開ができるのではないかと考えた」(同氏)とする。
人気のフラッペだが、品質にも力を入れている。氷部分はクシュっと崩れるのが特徴だ。氷は、ガリガリ君で有名な赤城乳業に製造を委託、同社のノウハウを取り入れ、コーヒーやミルクを注いだ際に、適切な粒度になるように調整されている。容器には空洞があり、すぐにコーヒーやミルクが全体になじむように設計されている。これが柔らかい氷をすぐに食べられるようにする秘密だ。
価格面でも抜かりはない。コーヒーチェーンのフラッペは300円後半から700円するような価格設定で、大人でも気軽には手を出しにくいが、ファミマは税込260円からと手頃。高校生でも手を出せるような価格設定にしている。品質、価格がウケたというわけだ。
そのフラッペだが、3つの期間限定商品を投入。今年はストロベリーフラッペ、ミルクティーフラッペ、ピーチフラッペで勝負をかける。
各商品にはこだわりがあり、ストロベリーフラッペは果肉入り。甘み酸味の強さ、しっかりした食感、色合いから総合的に見てカマロッサ種のいちごを採用した。ミルクティーフラッペには、スリランカ産茶葉を微粉砕したものを混ぜ、香りにこだわった。ピーチフラッペにも果肉が入っており、ほのかな甘みと柔らかな食感を実現するために国産のももを使用、さらに乳酸菌飲料を少量入れることで飲み後の口当たりをすっきりさせた。
こうしたこだわりの新味の投入で、フラッペの販売目標は前年度比35%増の3300万杯、売上100億円を目指していくという。