日本古来からあるこの抹茶が実はNYではスーパーフードとして認識され、健康志向の高い人の食生活にはすでに溶け込んでいる存在なのだ。たてて飲むものだった抹茶は、NYから逆輸入され「MATCHA」として定着するだろうか。

スーパーフード「抹茶」の力

「抹茶は抗効酸化成分やカテキンが入っていてスーパーフードとして優秀」こう話すのは日本スーパーフード協会スーパーフードアカデミー校長の森弘子氏だ。スーパーフード発祥の地であるアメリカではすでに当たり前の存在になっていて、癖の強い食べ物の味の調整にも有効であると同時に、鮮やかな緑色が色素としてもいいので、パウダーを料理に混ぜて利用されることが多いという。日本だと抹茶はたてるものというイメージがあるが、「レシピの提案があれば広がるのではないか」と新しい抹茶の可能性について言及した。

日本スーパーフード協会スーパーフードアカデミー校長の森弘子氏

スーパーフードとは

1980年代頃のアメリカやカナダで、食事療法を研究する医師などの間で広まった、有効成分を突出して多く含む食品に対し、スーパーフードという言葉が使われはじめた。現在のスーパーフードブームは2000年代にハリウッドセレブの間で使われたことなどをきっかけで、日本に上陸して現在につながっているという。森氏によると、2014年が「認知の年」、15年が「『スーパーフード』という言葉が一人歩きし始めた年」で、今年に入って実際に手に取る人が増えたという。

スーパーフードといえば、代名詞と言われる「チアシード」のほか、定着しつつある「アサイー」「ココナッツ」のほかに「スピルリナ」や「マカ」「カムカム」「カカオ」といった名は知られているが、今までスーパーフードとして認識されていなかったものまで入る。