目立った弱点が見当たらない

10倍ズームレンズを搭載したLUMIX TX1は、1型センサー搭載のコンパクトカメラは3倍か4倍ズームという定石をくつがえす存在だ。一般的なコンデジでは、18倍~20倍ズームが売れ筋だが、高画質を追求して1型センサーを搭載した途端に、ズームが3倍~4倍にとどまってボディが重くなるのはかなわない。

TX1は広角端でF2.8、望遠端でF5.9と開放絞り値を欲ばらず、ズームレンズを小型・軽量・高倍率化した。これにより25~250mmという焦点距離を手に入れた。4Kフォトをはじめとした独自技術も全部入りで機能的に不満はない。AFも高速で、夜景にも強い、手ブレ補正は強力と目立った弱点が見当たらない優等生だ。

私としては液晶がチルト式でないことと、EVFの倍率とサイズに不満があるが、致命的な問題ではない。一般的なコンデジより、ワンステップ高画質で撮りたい、またはミラーレスよりコンパクトなカメラで本格的な写真を撮りたい人にオススメのモデルだ。

レンズを収納したときのサイズは、W110.5×H64.5×D44.3mm。約310gとコンパクトにまとめられている