リコーイメージングは3月12日、東京・西新宿のベルサール新宿セントラルパークにて「第一回 PENTAXミーティング」を開催した。3月5日の大阪開催に続き、熱きPENTAXユーザー「PENTAXIAN(ペンタキシアン)」100名が会場に集結した。

会場は13日にも開催される「PENTAX K-1体感&トークライブ」と同じベルサール新宿セントラルパーク。近くにいくつかのベルサールがあるので注意したい (筆者はベルサール西新宿とまちがえました)

このイベントの目玉となるのは、PENTAX K-1の開発秘話……ではなく、ユーザーから意見を募って炙り出される「ここがダメだよ! PENTAX」「ここが好きだよ! PENTAX」。ちなみに、3月5日に参加した大阪のファン100名は、東京のファンにネタバレしないよう、12日20時までの情報統制に協力しているとのこと。なんとも心温まる話である。果たして、どんなダメ出しが下されるのか。

リコーイメージング 代表取締役社長の赤羽昇氏。「人の命が永遠であったなら、かけがえのない瞬間を残そうとする写真文化は広がらなかっただろう。それに貢献できるカメラを今後も作っていきたい」と語った言葉は、3.11の翌日ということもあって心にしみた

イベントはまず、リコーイメージング社長の赤羽昇氏の挨拶からスタートした。赤羽氏は、参加申込にあたって900人のファンが答えたアンケートについて、「全部読みました。厳しいご指摘も含めて、感謝の気持ちに堪えません」と述べ、「完璧な製品も会社も存在しません。しかし、できるだけ皆さんの気持ちに応えて、PENTAXらしい製品を作り続けていきたい」と、真摯に開発していくことを誓った。

実際のイベントでは次に、「PENTAXレンズマニアックス」と「サービスサポート裏話」なるトークライブが展開されたのだが、ここでは即、ハイライトの紹介に。900人の熱いファンによって決まった、「ここがダメだよ! PENTAX」のワースト5、「ここが好きだよ! PENTAX」のベスト5はこちら。

「ここがダメだよ! PENTAX」「ここが好きだよ! PENTAX」

実は、「ここがダメだよ! PENTAX」の結果を一番楽しみにしているのは、集まったファンでもなく、報道陣でもなく、リコーイメージングのみなさんだったのではなかろうか。最初に発表された5位が、「新製品開発の遅れ」とあって、会場はのっけから最高潮に (発売延期となっていた「HD PENTAX-D FA★70-200mmF2.8ED DC AW」の発売を4月に控えている)。その後も、まさにカウント "ダウン" されるたび、爆笑の渦につつまれた。

  • ここがダメだよ! 1位 レンズラインナップ 298票
  • ここがダメだよ! 2位 AF性能 244票
  • ここがダメだよ! 3位 ボディの機能や性能 210票
  • ここがダメだよ! 4位 広告宣伝が足りない 176票
  • ここがダメだよ! 5位 新製品の発売遅れ 71票

ワースト1位として「レンズラインナップ」がダメ出しされたことについて、商品企画担当の岩崎氏は「真摯に受け止めて、しっかりしたものを、ゆっくりかもしれないけれど確実に出していきたいと考えている」と述べた。また、CP+2016のタイミングで出したD FAレンズのロードマップでは、ユーザーアンケートの内容を汲んで一部変更したことを明かした。

同社を代表して頭を下げる商品企画担当の岩崎氏。(予想していたと思われるが) いきなり「新製品開発の遅れ」が飛び出て、「D FA★70-200mm」発売に向けてのプレッシャーがズシリ

左上から右に向かって「ここがダメだよ!」の1位~4位。下段中央のスライドは3位「ボディの機能や性能」の指摘内容

  • ここが好きだよ! 1位 小型軽量ボディ 199票
  • ここが好きだよ! 2位 コストパフォーマンスが高い 165票
  • ここが好きだよ! 3位 防塵防滴構造 147票
  • ここが好きだよ! 4位 操作性の良さ (ボタン配置、ハイパー操作系など) 129票
  • ここが好きだよ! 5位 個性的で魅力的なレンズ (Limitedレンズなど) 122票

さて、本来であればより誇るべき「ここが好きだよ! PENTAX」は、「ダメだよ!」に比べて僅差の結果となった。ファンからもっとも評価された「小型軽量ボディ」について、岩崎氏は「銀塩の時代から受け継がれてきた伝統。そこがユーザーと共有できていることが嬉しい」とコメント。開発担当の小迫氏は「メカ設計者はボディ内に隙間を見ると落ち着かない。その積み重ね。引き続き頑張っていきたい」と今後の継続を約束した。

左上から右に向かって「ここが好きだよ!」の1位~5位