2月25日から神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催されているカメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+2016」で、ニコンイメージングジャパンはフルサイズ一眼レフ「D5」とニコンDXフォーマット採用の一眼レフ「D500」という2つのフラッグシップモデルを出品。タッチアンドトライを実施している。

タッチアンドトライのブースは大盛況。他に女性モデルを撮れる撮影ブースも(データの持ち出しはできない)

まずフルサイズのフラッグシップモデル「D5」。撮像素子には自社開発のニコンFXフォーマットCMOSセンサーを搭載し、有効画素数は前モデルである「D4S」の1,623万画素から、2,082万画素にアップした。常用感度はISO100~102400、拡張ではISO50~3280000とニコン史上最高。測距点は153点と大幅に増加し、新型のAFセンサー、AF専用エンジンを搭載している。他にも動画の4K撮影対応、液晶モニターにタッチパネルを採用など、時流に乗った機能強化も行われている。

フラッグシップモデル「D5」。変わらないフォルムながら中身はすべての点において機能強化がなされた

ボディや操作系は従来の機種をそのまま踏襲しており、これまで「D」シリーズを使っている人なら問題なく利用できる。持った感じはやはりフラッグシップモデル。ずっしりと重いマグネシウム合金のボディの剛性は高い。発売は3月26日を予定している。

操作系にも大きな変化は見られないが、プロ機種としてはやはりこれまでと同じ操作感が重要ともいえる

そして多くのユーザーが待っていた、ニコンDXフォーマットを採用したフラッグシップモデル「D500」が登場。前モデルにあたる「D300S」の発売が2009年8月なので、実に6年半振りの更新になる新機種は、待った甲斐があるフラッグシップの名に恥じないものになっている。

多くが待ち望んでいたニコンDXフォーマット(APS-Cサイズ相当)のフラッグシップモデル「D500」

撮像素子は新設計のニコンDXフォーマットCMOSセンサーで2,088万画素。「D5」と同じ新画像処理エンジン「EXPEED 5」を搭載し、測距点も153点と「D5」と同じものを採用している。常用感度はISO100~51200、拡張でISO50~1640000となる。

さらに「D500」ではタッチパネル採用の液晶モニターとチルトシフトを採用して自由なアングルでの撮影が可能なこととや、スマートフォンアプリ「SnapBridge」にもNFC接続で対応するなど、「D5」にない魅力がある。この春にリリースされた「SnapBridge」はスマートフォンからリモート撮影や、撮影画像のスマートフォンへの転送、位置情報やクレジット情報などを付加できるアプリだ。

「D5」と同じ画像処理エンジンとAFエンジンに、チルトシフト液晶、スマートフォン連動などの最新技術も入った全部入りはある意味「欲張った」機能強化といえる

「D500」は3月の発売を予定していたが、発売時に十分な台数を確保できないという理由で4月後半に延期されている。

プロユースを見据えて必要な機能だけをしっかりと搭載、強化した「D5」と、全部入り ハイアマチュア機の頂点「D500」。どちらもブースで触って試し撮りが可能。タッチアンドトライの列は初日から大人気で30分以上待つ可能性もあるようだ。興味のある人は28日まで開催のCP+2016に足を運んでみよう。