Imagination Technologiesは22日、スペイン・バルセロナで開催中のモバイル関連展示会「Mobile World Congress 2016」(MWC 2016)に合わせ、エントリー向けの次世代GPU IP「PowerVR Series8XE」を発表した。

「PowerVR Series8XE」は、低価格のスマートフォンやタブレット、4K対応テレビやセットトップボックス(STB)、ウェアラブルなどをターゲットとしたGPU IP。他社製品と比較して、実装面積あたりの性能が60~100%高く、同じフィルレートであれば、実装面積を45%削減できるとしている。また、グラフィックスAPIとして、Vulkan 1.0やOpenGL ES 3.2をサポートした。

PowerVR Series8XEがカバーする領域。この上のミドルからハイエンドは「XT」シリーズが担う

既存製品や競合製品と比較して、小さい実装面積で同様のパフォーマンスを実現可能で、いいかえれば既存製品と同じパフォーマンスにした場合は、実装面積を小さくできる

このほか、オプションでH.265のビデオストリーミングをハードウェアで行う「10-bit YUV」や、ロスレス画像圧縮技術「PVRIC3」に対応する。

PowerVR Series8XEのブロック図

「PowerVR Series8XE」は、1クロックあたり2ピクセル処理可能な「GE8200」と4ピクセル処理可能な「GE8300」をそろえ、すでに一部の顧客に対してライセンスを開始している。

低価格スマートフォンやタブレットに加え、テレビやSTB、車載用インフォテイメント向けの製品だが、GE8200はフルHD、一方のGE8300は4Kをターゲットとする