米Googleは10月27日(現地時間)、ASUS製の無線LANルーター「OnHub」を発表した。米国でまもなく発売になり、価格は219.99ドル。近接センサーを搭載し、本体上部で手を振って特定のデバイスへの帯域幅を優先させる「Wave Control」機能を備える。

OnHubはGoogleが設計した無線LANルーターで、Nexusシリーズと同様にハードウエアを開発・製造するパートナーメーカーと共に製品化している。今年8月にTP-LINK製のOnHubが登場しており、ASUS製は2番目のOnHubになる。

OnHubは拡散と集中を効果的に制御できるアンテナ設計とバックグラウンドでスマートに働くソフトウエアによって、電波干渉のない安定した接続、帯域幅を必要とするデバイスに必要な量を割り振る効率的なデータ伝送を実現する。たとえば、キッチンで使用しているスマートフォン、リビングルームにあるノートPCなどを認識し、各デバイスに向けて最善のアンテナの組み合わせを選択する。また簡単に利用できるのも特徴の1つ。アプリを使用して接続設定やトラブル解決を簡単に完了でき、自動アップデート機能によって継続的にセキュリティが強化され、対応デバイスも拡大する。

ASUS製OnHub

TP-LINK製OnHub

ASUSモデルとTP-LINKモデルを比べると、どちらも円筒形だが、TP-LINKモデルが底面から上面に向かって開いていくようなデザインだったのに対して、ASUSモデルは底面から上面に向かって細くなっている。また信号をブーストする方法が異なる。TP-LINKモデルはアンテナリフレクタを用いて、その方向に2.4GHzアンテナの信号をブーストしていた。ASUSモデルはWave Controlによって、たとえば映画のストリーミング時にChromecastを優先させるなど、本体上部で手を振るという簡単な操作で、ユーザーが信号ブーストをコントロールできるようになっている。

1.4GHz駆動のデュアルコアCPUを搭載。サポートする無線LAN規格はIEEE 802.11a/b/g/n/ac、最大転送速度は1,900Mbps。またBluetooth Smart、短距無線ネットワーク規格IEEE 802.15.4、IoT向けコミュニケーションプロトコルWeaveなどに対応する。ポート類は、WANポート×1、LANポート×1、USB 3.0ポート×1。スピーカーを内蔵し、音声による通知やガイドを提供する。本体サイズは247(高さ)×128(上面直径)×132ミリ(底面直径)、重さは760グラム。カラーはスレートグレイ。