サイバーエージェントの子会社で、スマートフォン向けメディア事業を行うCyberZは6日、都内にゲーム実況者向けのスタジオ「OPENREC STUDIO」を開設した。これに合わせてオープニングイベントを開催し、スタジオ開設の狙いについて説明した。

スマホゲーム実況者向けスタジオ「OPENREC STUDIO」

スタジオの名前にもなっている「OPENREC」は、そもそもCyberZが開発するスマホゲームに特化したプレイ動画作成用サービス。ゲームデベロッパーがOPENREC SDKをゲーム内に組み込むことで、ゲーム中にプレイ動画を録画し、トリミング音声追加が容易にできるようになるほか、スマホカメラでの実況も録画することが可能な「プレイ画面を人に見せる」ことが比較的容易に行える。

今回開設された「OPENREC STUDIO」はゲーム実況主向けのスタジオで、定員2名の小スペースから、定員10までの合計6つのスタジオにニコニコ生放送などの中継にも使えるコントロールルーム、そしてバーカウンター付のラウンジを備えている。

部屋にはそれぞれタロット由来の名前が付いている。「TEMPERANCE」は唯一の和室だ。配信を考えて横に人を並べることを想定しているようだ(スタジオ内部の写真はCyberZ提供)

アンティーク家具が素敵な「LOVERS」

スタイリッシュな「MAGICIAN」

比較的シンプルな「DEVIL」。ガラスの向こうはコントロールルームだ

手前のグリーンバックがあるのが「THE WORLD」で、右の黒バックが「FOOL」。このようにスペースを連結して利用することも可能だ

共有スペースのラウンジ。場所は非公開だが、夜景はどう見ても高層ビルからのもので都心にあることが分かる

コントロールルームと「THE WORLD」(左:背景が白で左端にあるグリーンバックを引き出すこともできる)と「FOOL」(右:背景が黒)。右のDEVILはブラインドを下ろしている

日本では発展途上のジャンル。今後の市場発展と関係者のWIN-WIN-WINを目指す

CyberZ 取締役 メディア事業管轄の大友真吾氏

オープニングイベントでは、CyberZ 取締役 メディア事業管轄の大友真吾氏がOPENRECに関して、ゲーム実況動画の配信サービス「Twitch」のスマホ版と紹介。ゲーム実況によってソーシャルメディア上へゲームの情報が展開できると説明した。

一方でゲーム実況市場は日本でまだ発展途上であり、契約オフィシャルプレイヤーによるマーケティング支援や実況主のプロモーション支援を「OPENREC STUDIO」を通じて行い、今後の市場展開を狙うとした。現在β版提供のコミュニティアプリ「OPENREC.tv」も5月にフルリリースを予定していると明かした。

OPENRECの説明。スマホゲームにOPENREC SDKを組み込むことで動画共有が行いやすくなる

日本でゲーム中継は発展途上だが、ゲームができない人でも楽しむことができる。面白い中継で、ゲーム会社の許可が取れているものであればアリだろう

OPENRECではプレイ画面とともにインカメラを使ってプレイヤーをワイプで表示することができる

OPENRECの目標はゲームプレイヤー、実況者、デベロッパーのWin-Win-Win。ゲーム市場を盛り上げることでゲームの価値を高め、いったん離れたプレーヤーの引き戻しも役立つという

オープニングイベントでは、トークセッションも行われた。左から大友氏。中央がグラビアアイドルの倉持由香氏、右がエイジング COOの萩原和之氏

設備にはRazerが協力。新製品となるUSBサウンドデバイスSeirenの発表も

ゲーム実況を配信するトンピ?氏がRazer製品を説明。トンピ?氏はRazer代理店のMSYでインターンシップ中だという

施設機材に関してはRazer社が協力しており、エントランスから入るとRazer Kraken Pro Neonが全色あるなど、特にヘッドセットが多い。また、当日はRazer初のUSBマイク「Seiren」(正式にはeの上に横棒(長音符)が付く)を日本で本日より発売すると発表した。

SeirenはUSB接続の192Khz/24bit出力のハイレゾマイクで、3つのコンデンサーマイクを内蔵しており、シーンに応じて4つのモード切替が可能となっている。パソコンに接続するだけでストリーム配信に向いた高品位なサウンドが利用できる。

Razerの紹介

Razerはゲームデバイス以外にも力を入れ始めており、近日中にウェラブルデバイスも発売するという予告が行われた

OPENREC STUDIOに導入される「Seiren」は、USBポートに刺すだけでハイレゾ録音が簡単に行えるという

録音モードは4つあり、一人での中継演奏から、対談、グループでも対応する。切替はノブを回すだけで、モードはLEDに表示される

スペック詳細。MSYを通じて発売する

録今回キャンペーンガールとして仮面女子の神谷えりなさんを起用。ヘッドフォンで緑以外で気になったカラーは?と聞いたところ「白」だそうだ

エントランス入ってスグの場所にRazer製品が展示されていた。STUDIO利用者が使えるという

電源を入れた状態のSeiren。ロゴが目立つが、これはRazer製品のお約束だ