お客様にとっての「負の経験」を、「正の経験」に変える

立川氏「プレミアムブランド専用修理サービスとあんしん点検パックの作業に当たる技術者は、山形のPPLと同じくPLATINUM(プラチナ)、GOLD(ゴールド)、SILVER(シルバー)、BRONZE(ブロンズ)と、ランク分けされています。

ランクの内容は、製造と修理という作業の違いから、山形のPPLとも若干異なっています。現在(編注:取材時)は、プラチナが1名、ゴールドが3名、ブロンズが1名という技術者が業務に従事しています」

舶来の高級機械時計のそれをも連想させる、サービス内容と取り組み姿勢。修理に関しては、程度を検証した上で見積もりという形になるが、あんしん点検パックは25,000円(税別)と、他社の同種サービスより5千円から1万円ほど安く設定されている。外装交換が必要な場合のみ、(お客様のご希望を確認の上で)追加の部品代が請求されるが、内部修理での交換パーツは料金内に込みというから驚きだ。

サービス内容と低価格を両立できたのは、カシオがあんしん点検パックを、「あくまでお客様に製品を安心して使ってもらうためのサービスであり、これでビジネスをしようとは思っていない」からだと佐久間氏は語る。

佐久間氏「本来、修理やメンテナンスは時計に必要なもの、といえばそうかもしれません。でも、お客様にとって、それはどちらかといえば『負の経験』です。これを、点検に出して良かった、OCEANUSは修理も安心だな、という『正の経験』に変えることが私たちのミッションなんです。

お客様の方々に、また次もカシオ製品を買おうと思っていただき、OCEANUSファンの拡大につなげることが第一ですから」

プレミアムブランド専用修理サービスは、1年間の再修理保証期間が付いている。つまり、修理した部分と同箇所、同障害が再発した場合、初回修理時から1年間は無償で再修理を行ってくれるのだ。OCEANUSの購入時3年保証と同様、ユーザーにとっては非常に心強いだろう。

そんなカシオのアフターサービスは、各販売店のほか、全国8拠点のカシオサービスステーション(北海道、仙台、秋葉原、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡)で申し込むことができる。さらに、Webページ(http://www.e-casio.co.jp/techno/shop/pages/premium-watch.aspx)から引き取り&配達サービスの利用も可能だ。

製品ごとの修理箇所の分布など、アフターサービスを通じて得られたデータは開発の現場にもフィードバックされ、新製品の性能、使いやすさ、耐久性向上に反映されているという。そして、それが新たなユーザーベネフィットを創出するのだ。OCEANUSの品質保証、製造、そして修理と点検。それらすべてがカシオウオッチのフラッグシップ「オシアナス・クオリティ」なのである。

あんしん点検パックを申し込むと、専用の返却BOXと専用クロス付きで返却される。これも、カシオウオッチ愛好家にはうれしいサービス