多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「最近のAndroidはハイレゾ再生できるの?」という質問に答えます。

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はい、一定の条件を満たすAndroid端末であれば、ハイレゾ音源を忠実に(ダウンコンバートせず)再生/出力できます。ハイレゾ音源に対応した音楽再生アプリが必要となりますが、"ハイレゾ対応"をうたう一部の端末には、ハイレゾ対応音楽再生アプリがプリインストールされているものもあります。

Android端末のハイレゾ対応には2系統あります。1つは、Android端末のハードウェアそのものがハイレゾ対応しているもので、ステレオミニジャックに直接ヘッドホンを接続するだけで楽しめます(ハイレゾ対応の再生アプリは必要)。ドコモの2014-2015冬春モデルの多くはこのタイプで、「Xperia Z3 SO-01G」や「ARROWS NX/F-02G」などが該当します。

もう1つは、ハイレゾ対応アプリで再生した音をUSB経由でデジタル出力するもので、DAC(デジタル信号をアナログ信号に変換するIC)を搭載したUSB対応のポータブルアンプが必要です。この方法は、以前はAndroidプラットフォームとしては仕様の定義がない独自技術を必要としていたため、Xperia Z2などごく一部の端末でしか利用できませんでしたが、2月にGoogle Playでハイレゾ対応音楽再生アプリ「ONKYO HF Player」が公開されたことにより、状況が変わりました。

「ONKYO HF Player」は、アプリ内にハイレゾ出力用専用ドライバ「Onkyo USB Audio HF Driver」を収録しています。Android 4.1以降が動作する端末と、少々特殊なケーブル(USB On-The-Go)、有償アプリ(ONKYO HF Player Unlocker、1000円)が必要になりますが、これまで対応していなかった多くのAndroid端末でハイレゾ出力が可能になります(ドライバが動作しない端末もあります)。DSD 11.2MHzという現状もっとも高品質のハイレゾ音源も再生できるので、オーディオファンの注目を集めています。

2月に公開された「ONKYO HF Player」は、専用ドライバをアプリに収録することで、多くのAndroid端末でハイレゾ再生/出力を可能にしました