G-SYNCを実際に使ってみよう

G-SYNCを有効にするには、まずディスプレイのプロパティ、あるいはNVIDIA Control PanelのDisplay下「Change resolutino」から、垂直周波数を144Hzに設定することからスタートする。

次に、同じNVIDIA Control PanelのDisplayの下「Setup G-SYNC」から、「Enable G-SYNC」にチェックを付ける。そして同じく3D Settings下「Manage 3D Settings」の「Global Settings」タブ内にある「Vertical sync」の項目で、「G-SYNC」を選択する。合わせてPG278Q側でも垂直周波数を140Hzに設定しておこう。これで準備は完了だ。

G-SYNCの効果、およびV-SYNCの問題点を把握するには、NVIDIAがG-SYNCの技術サイト内で公開している「G-SYNC Pendulum Demo」を用いるのが簡単だ。このデモは、振り子を描く際、FPSを60/50/40fpsおよび60~40fps内の可変といった具合に変更できる。合わせて、V-SYNCオン・オフおよびG-SYNC有効という3つのオプションがあり、G-SYNC対応ディスプレイであれば、この全ての条件でテストができる。

まずはV-SYNCのオン/オフから動画で紹介しよう。映像として撮影する都合、フレームレート設定を40fps固定としている。映像は、再生開始時点でV-SYNCオフの状態だ。この状態では、フレーム描画の同期がとれていないために起こるテアリングが顕著に発生している。

約20秒経過時点で、今度はV-SYNCオンに切り替えた。すると、重りが左右の端に来たところ(動きが少ないシーン)ではスムーズに見えても、ちょうど中央に降りてきたところでは、ひとコマあたりの動きがV-SYNCオフの状態よりも大きく、滑らかさに欠けてしまっていることに気づく。これがカクつきだ。

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NVIDIA G-SYNC Pendulum Demo。40fps固定で開始~20秒までがV-SYNCオフ、以降がV-SYNCオン。V-SYNCオフでは重りの部分が中央に来た際に発生する画像のズレ「テアリング」に注目。V-SYNCオンは、V-SYNCオフ時と比べて動きにスムーズさが欠ける点に注目

ではG-SYNCを有効とした状態の映像を見てみよう。こちらはスムーズな描画で、V-SYNCオフで見られたテアリングも、V-SYNCオンで見られたカクつきもない映像が表示されている。なお、フレームレートは40fps固定なので、ディスプレイが144Hz駆動だから滑らかに表示されているということではない。人間の目で判別可能な60fps未満の状態で、これだけ映像の滑らかさが向上するわけだ。

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NVIDIA G-SYNC Pendulum DemoのG-SYNC有効でのテスト。テアリングおよびカクつきがともに発生せず、40fpsでも滑らかな描画が得られている

ここまでは、いわばワーストケースといったところで、フレームレートを固定し、テストをしてきた。では実際のゲームではどうだろうかというところをBattlefield 4で確認してみた。用いたグラフィックスカードはGeForce GTX 780 Tiを搭載するASUSのGTX780TI-DC2OC-3GD5だ。画質設定は最高画質で、解像度はPG278Qの最大解像度である2560×1440ドットで計測している。この状態での平均フレームレートは60fps前後で、まれにこれを下回ることもあった。

撮影したカメラのオートフォーカスの関係で、あまりきれいな映像とは言えないが、V-SYNCオフの状態ではやはりテアリングが確認できる。一方でG-SYNCオンの状態はスムーズな描画だ。

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Battlefield4キャンペーンモードTASHGARの冒頭シーン。V-SYNCオフの状態。(C) 2014 Electronic Arts Inc. Trademarks belong to their respective owner. All rights reserved.

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同G-SYNC有効でのテスト。(C) 2014 Electronic Arts Inc. Trademarks belong to their respective owner. All rights reserved.