フジ医療器は19日、肩コリ対策に特化したマッサージチェア「CYBER-RELAX(サイバーリラックス) マッサージチェア AS-770」の製品発表会および体験会を開催した。「つかみほぐしメカユニット」を搭載したマッサージチェアで、肩をつかんでもみほぐす動きが最大の特長だ。

CYBER-RELAX マッサージチェア AS-770

働き盛りの世代にこそ使ってほしい

発表会では、フジ医療器 代表取締役社長 木原定男氏が登壇した。木原氏は製品戦略について説明。フジ医療器は、エントリーモデル・ミドルレンジモデル・ハイエンドモデルと幅広いラインナップのマッサージチェアを取り揃え、ユーザーのニーズに合ったものを提供してきた。このたび発表したAS-770はミドルレンジモデルに当たる。

マッサージチェアに体を預けるフジ医療器 代表取締役社長の木原氏

木原氏によれば、「腰痛」「肩コリ」を自覚症状として訴える人は年々増え続けている。この腰痛や肩コリの原因として考えられるのは、生活習慣の乱れや、スマートフォンなどの普及による姿勢の悪化だという。

腰痛や肩コリを感じるという人たちは、マッサージチェアを購入したいと考えるものの、値段や設置スペースの問題から諦めてしまう。マッサージチェアの実際の購入者は50代以上のシニア世代が多いが、働き盛りの30~40代にこそ使ってほしい、と木原氏は語る。とにかく愛用者を増やして市場を広げていきたい、消費者の健康に対する欲求に製品で応えていきたい、と意欲を見せた。

世界で初めてマッサージチェアを量産したのはフジ医療器(写真左)。エントリーモデルからハイエンドモデルまで幅広いラインナップを取り揃える(写真中)。国民の自覚症状のトレンド。腰痛と肩コリは年々増えている(写真右)

業界初の"つかんでほぐす"メカユニット

フジ医療器 商品戦略グループ長 大出氏

続いて、フジ医療器 商品戦略グループ長 大出健太郎氏が登壇し、AS-770の製品コンセプトおよび機能説明を行った。AS-770の特長は主に3つ。1つめは2つのもみ玉で肩をつかんでもむ「つかみほぐしメカユニット」、2つめは背中に温風を送り出す「温浴背ヒーター」、3つめはコンパクトさだ。

つかみほぐしメカユニットは、独自の技術で筋肉をつかむ動きを再現したフジ医療器独自のものだ。2つのもみ玉で肩まわりをはさみながら圧迫し、コリをほぐしていく。ユーザーの体型に合わせて適切なマッサージを行えるように、もみ玉には肩位置を検出するセンサーが搭載されている。肩位置から腰と背中の位置を予測し、自動でユーザーに合わせたプログラム動作を行う。

つかみほぐしメカユニットによって、肩をつかんでもみほぐす動きを実現。このメカユニットを用いて、肩以外の部位に行うマッサージの強弱をいかに制御するか、という点で開発中に苦労したと大出氏は話した

温浴背ヒーターは、2014年12月に発売したエントリーモデル「AS-670」から搭載された機能だ。温風を送り出して腰まわりから背中までをじんわりと温める。コリを感じる部位を温めることによって効果的なマッサージをサポート。また、一般的な家庭にも設置できるよう、ハイエンドモデルのAS-970の70%となる体積を実現した。

背もたれ部分にはパンチ加工が施されている。この穴から温風が吹き出す(写真左)。つかみほぐしメカユニットが肩をつかんでもみほぐす(写真中)。足裏とかかと部分にもヒーターを搭載(写真右)

オットマン収納時(写真左)とリクライニング時(写真右)

体型に合わせて横幅は変えられる

腕を差し入れる部分は収納できる

マッサージチェアに懐疑的な筆者もトライ

筆者も実機にてマッサージを受けることができたので、その感想を記しておこう。ちなみに、パソコンとにらめっこの毎日を過ごす筆者は、「ピキッ」と針で刺すような痛みに悩まされている肩コリ持ちである。

これまで使ったことのあるマッサージチェアは、どれもこれもマッサージされると痛くて体を預けていられなかった。そのため、マッサージチェアには懐疑的な筆者だったが、AS-770では脱力しきって全体重を預けていられた。

業界初だという「つかみほぐしメカユニット」は本当に人の手が肩をつかんでもみほぐしているような感覚で、圧迫する際もけっして痛すぎずちょうどよい。特に筆者が気に入ったのは「温浴背ヒーター」。ヒーターを直で当てるのではなく、温風を送り出しているせいか、じんわりと背中を温めて熱くなりすぎないのだ。ちなみに、担当者いわくお風呂上がりかつ寝る前にマッサージチェアを使うのがオススメだそう。