国立科学博物館は8月26日、重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)に、富士フイルムの「フジカラー 写るんです」やシャープのカメラ付き携帯電話「J-SH04」など49件を新たに登録することを発表した。
富士フイルムの「フジカラー 写るんです」は、1986年7月に発売された世界初のレンズ付きフィルム。安価な本製品の登場により、大人から子どもまでが手軽に写真撮影が楽しめるようになり、写真文化の裾野を一気に広げたことが評価された。
シャープの「J-SH04」は、2000年にJ-Phoneから発売された初のカメラ付き携帯電話。「写メール」という言葉を広め、カメラを搭載した携帯電話が当たり前となる時代の礎を築いた。J-SH04はレンズ一体型で11万画素の1/7型CMOSイメージセンサーを搭載していた。
そのほか、世界初の電子スチルカメラとしてフロッピーディスクを記録媒体に用いたソニーの「マビカ試作機」(1981年)、日本初のテープレコーダーとしてソニーの「G型テープレコーダー」(1950年)、日本初の噴流式電気洗濯機として三洋電機(現パナソニック)の「SW-53」なども登録される。
国立科学博物館では9月2日に「重要科学技術史資料」の登録証および記念盾授与式を行い、同日から9月28日までの期間、登録資料に関するパネルを展示する。