米Googleは、欧州でGoogle検索を使うユーザーについて、Google検索の検索結果から不適切なリンクの削除を依頼するフォームを開設した。該当ページには、5月始めに欧州連合司法裁判所がGoogleに対して不適切な検索結果のリンク削除を命令した「忘れられる権利」を支持する判決に触れられている。

欧州では、2012年に欧州連合が「忘れられる権利」(right to be forgotten)を提案。2014年5月始めには、スペイン人の男性が自身のGoogle検索結果に"もはや関係のない"不適切な情報リンクが表示されることに対し該当リンクの削除を求めていた裁判で、欧州連合司法裁判所が男性の意見を支持し、Googleにリンクの削除を命じた判決を下していた。

今回開設されたGoogle検索結果の削除依頼フォームで、Googleは上記の裁判に触れ、判決を実施する前に個人の削除要求を評価し、個人のプライバシーの権利と公共の知る権利とのバランスを取るよう試みるとしている。

フォームでは、削除依頼者の個人情報を入力する必要があり、現在はユーザーの要求が適用される国として、スペインやオーストリア、ドイツなど欧州のみが対象となっている。該当フォームでは、削除依頼に必ず対処するという記述はないが、削除を処理する際には当該者に連絡すると記述されている。

個人の検索結果の削除依頼フォームの前文