説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「マップを表示していたら、突然「調整」という画面が現れました!?」という質問に答えます。
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iOSの「マップ」を利用しているとき、画面に突然「調整」の文字とともにルーレット盤のような図柄が表示されることがあります。これは故障でも「マップ」の不具合でもなく、内蔵のデジタルコンパスにキャリブレーションの必要性が生じたとき現れる一種の設定画面です。
デジタルコンパスは、イヤフォンの駆動部(ドライバ)のように磁石を含む物体を近づけたときなど、磁気の影響を受けたときに悪影響を受けます。地下鉄ホームや建物内部など、環境の変化に影響を受けることもあります。「コンパス」や「マップ」などデジタルコンパスを利用するアプリの精度が低下するため、「調整」画面を表示してユーザにキャリブレーションをうながすというしくみです。
この画面が現れたときには、赤いボールが円の縁に沿って転がるよう角度を変えながらiPhoneを傾けます。ボールを1周させて白いラインがつながれば、キャリブレーションは完成です。
以前のiOSでも、「コンパス」を利用しているときにキャリブレーションを促すことがありましたが、「干渉の原因となるものから離れるか、iPhoneを8の字型に動かして再調整してください」と表示されるばかりで、iOS 7のキャリブレーション機能ほどわかりやすくはありませんでした。iOS 7では、ボールを転がすというアトラクションを利用し、それと意識させずにキャリブレーションを完了させるのですから、"iPhoneらしい"改良点のひとつといえます。