マクロ専用の交換レンズに比べた場合、クローズアップレンズのメリットは携帯性に優れ、手軽であること。また、露出が暗くならないことも利点です。クローズアップレンズを装着しても元のレンズの開放F値がそのまま利用でき、シャッター速度は低下しません。

絞りを開放値のF2.8にセットし、背景にふんわりとしたボケを作り出しました。MCクローズアップレンズ No.3を使用。絞り優先AE(F2.8 1/2,000秒) ISO200 ホワイトバランス:晴天 焦点距離:35mm カメラ:OM-D E-M5 レンズ:「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」(原寸大画像を見る)

こちらも背景のボケを意識しながら構図を決定。こうした広角気味の構図でも、クローズアップレンズなら接写が楽しめます。MCクローズアップレンズ No.3を使用。絞り優先AE(F4 1/500秒) ISO200 ホワイトバランス:晴天 焦点距離:24mm カメラ:OM-D E-M5 レンズ:「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」(原寸大画像を見る)

ズームのテレ端を使った場合は、撮影倍率を最大限に高めることができます。MCクローズアップレンズ No.10を使用。絞り優先AE(F5.6 1/100秒) ISO400 ホワイトバランス:オート 焦点距離:55mm カメラ:EOS 60D レンズ:「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」(原寸大画像を見る)

さらに、ズームとマクロの併用ができる点も大きなポイントです。マクロ専用の交換レンズの場合、ズーム機能を備えたものはごく一部の製品に限られますが、クローズアップレンズならズームレンズに装着するだけで、接写でありながらズームが自由に使えます。厳密な構図にこだわって撮るには、やはりズームがあると便利です。

背景部分をすっきりと整理することで、主役である花のフォルムを強調しています。ACクローズアップレンズ No.4を使用。プログラムAE(F9 1/320秒) ISO200 ホワイトバランス:晴天 焦点距離:35mm カメラ:OM-D E-M5 レンズ:「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」(原寸大画像を見る)

しべの部分とそこから延びる花びらとのバランスを整えながら構図を決定。MCクローズアップレンズ No.3とACクローズアップレンズ No.4を併用。マニュアル露出(F5.6 1/125秒) ISO200 ホワイトバランス:晴天 焦点距離:35mm カメラ:OM-D E-M5 レンズ:「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」(原寸大画像を見る)

背景が暗くなるアングルを選び、花の鮮やかな色彩感をいっそう引き立ててみました。ACクローズアップレンズ No.4を使用。絞り優先AE(F5.6 1/100秒) ISO200 ホワイトバランス:晴天 焦点距離:35mm カメラ:OM-D E-M5 レンズ:「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」(原寸大画像を見る)

背景をボカしながら、手前の花にくっきりとピントを合わせることで、奥行きのある表現を狙ってみました。MCクローズアップレンズ No.3を使用。絞り優先AE(F4 1/1,600秒) ISO200 ホワイトバランス:晴天 焦点距離:19mm カメラ:OM-D E-M5 レンズ:「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」(原寸大画像を見る)

ここまで近寄って撮ると、肉眼では気が付かないような発見があり、小さなつぼみでも絵になります。MCクローズアップレンズ No.10を使用。マニュアル露出(F8 1/125秒) ISO200 ホワイトバランス:晴天 焦点距離:35mm カメラ:OM-D E-M5 レンズ:「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」(原寸大画像を見る)

フラッシュを弱めて発光して手前にある花を明るく再現しています。ACクローズアップレンズ No.4を使用。絞り優先AE(F2.8 1/1,000秒) ISO200 ホワイトバランス:晴天 焦点距離:30mm カメラ:OM-D E-M5 レンズ:「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」(原寸大画像を見る)

次回の後編では、さらに望遠ズームや単焦点レンズなどほかのレンズとの組み合わせた場合の、クローズアップレンズ活用法を紹介します。