ワコムは、同社が提供する液晶サインタブレット「STU-300」が東日本電信電話(以下、NTT東日本)に採用され、すでに工事料金票への直筆サイン用入力デバイスとして使用が開始されていると発表した。

液晶サインタブレット「STU-300」

使用イメージ

NTT東日本のフレッツ光および加入電話の工事現場では、作業内容や請求金額の確認・承認のために、工事料金票に顧客の署名を求めるプロセスがある。今回運用が開始された新しいシステムは、このプロセスを維持しながら電子化を実現するもので、顧客の筆跡をそのまま正確に記録できるほか、工事担当者や顧客が従来のペンによる署名と同じように利用可能なことなどから採用に至ったという。

さらに、署名取得後のバックエンドプロセスにおいては、紙で保管するフローの削減や、工事完了と同時に作業者が所属する通建会社とNTT東日本の双方で作業の完了や料金をタイムリーに確認できるなど、プロセスの大幅な改善にもつながっているとのことだ。

なお、同社では今回の「STU-300」以外にもサイン入力専用液晶ペンタブレットを展開しており、ドイツ・ベルリン州立銀行、スペイン貯蓄銀行、フランス電子公正証書などをはじめ、欧米やアジアの各国で多くの導入実績がある。国内においては、2011年にららぽーとマネジメントが運営するショッピングセンターやアウトレットパークなどでクレジットサイン伝票の電子化が開始されており、同社は今後も入力機器とともに関連アプリケーション開発用キット(SDK)を提供し、電子サインシステムの開発を支援していくという。