退職が伝えられたSteven Sinofsky氏

米国時間の12日、米MicrosoftでWindowsビジネスを統括するSteven Sinofsky氏が退職することが明らかになった。同氏は現在、同社のWindows & Windows Live部門の担当プレジデントを務めており、Windowsビジネス全体を統括する立場にあった。

Sinofsky氏は、1989年にアムハースト大学を卒業した後、ソフトウェアのデザインエンジニアとしてMicrosoftに入社。以後、開発ツールグループ、Office製品ユニットなどに参加し、現在の役職に就く以前はWindows & Windows Liveエンジニアリンググループ担当のシニアバイスプレジデントを務めていた。

Sinofsky氏は発表文の中で、「Microsoftに在籍していた期間、どれだけの応援をもらったかわからない。この会社で、プロ意識と寛大さにあふれた人々と共に働くことができたことを、光栄に思っている」とコメントしている。同社CEOのSteve Ballmer氏は、「Stevenが我が社に対して、長年にわたり貢献してくれたことに感謝している」とし、「この数カ月の間に我々がリリースした新製品は、Microsoftの新たな時代のスタートとなった。この成功を維持するため、全社横断的な調整が必要であり、統合を密に、開発サイクルを短縮する必要がある」と語っている。

Julie Larson-Green氏

Sinofskyの担当業務のうち、Windowsの開発およびハードウェアについてはJulie Larson-Green氏が、またWindowsビジネスについてはCFOのTami Reller氏が引き継ぐことになる。

エンジニアリングの統括を引き継ぐLarson-Green氏は、1993年の入社。Internet ExplorerやMicrosoft Officeのユーザーエクスペリエンスなどを担当し、Windows 7およびWindows 8においてはプログラムマネージメント、UIデザインおよび研究の責任者を務めた。


Tami Reller氏

Reller氏はGreat Plains SoftwareのCFOを務めていた2001年に、同社がMicrosoftに買収されたのに伴って入社し、Microsoft Dynamics部門を経てWindowsチームに参加。同部門の財務・マーケティングの責任者を務めている。今後新たな業務として、Surfaceやパートナー企業のものを含むWindowsデバイスのビジネス・マーケティング戦略を主導することになる。