米NVIDIAは16日(現地時間)、Kepler世代GPUの新モデルとして、パフォーマンスクラス・デスクトップ向けの「GeForce GTX 660 Ti」を発表した。既に市場投入済みのGeForce GTX 680や同GTX 670と同様にGK104ベースのコアを採用しているため、価格/性能比の高さが期待できる。価格は、北米市場におけるリファレンス準拠カードの参考価格で299ドル。日本市場でも3万円を切る価格帯から製品が登場するものと見込まれる。
上位モデルと同様のGK104コアがベースながら、GTX 670よりも100ドル低い価格帯を実現したパフォーマンスクラスのKepler GPUだ。コアの製造プロセスは28nmで、トランジスタ数は35.4億個、ダイサイズは294平方mmと、既存のGK104ベースのモデルから変わっていない。GTX 660 TiのGraphics Processing Clusters(GPC)数は4基で、そのGPCを構成するSMX数は計7基と、この部分でもGTX 670と同等。細かくは以下で記すが、GTX 660 TiとGTX 670との違いはROP数とメモリインタフェース程度であるようだ。
CUDA Core(SP数)は1344基で、ROP数は24基、テクスチャユニット数は112基、GPUクロックは915MHz、GPU Boostクロックは980MHz、メモリは192bit接続の2GB GDDR5で、メモリクロックは6008MHz(データレート)。TDPは150Wで、利用電源ユニットの推奨容量は450W。リファレンスカードでは補助電源ピンに6ピン×2を備え、出力端子はDualLink DVI×2、DisplayPort×1、HDMI×1。
■既存モデルとのスペック比較 | |||
モデル | GeForce GTX 660 Ti | GeForce GTX 670 | GeForce GTX 680 |
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製造プロセス | 28nm | 28nm | 28nm |
トランジスタ数 | 35.4億個 | 35.4億個 | 35.4億個 |
ダイサイズ | 294平方mm | 294平方mm | 294平方mm |
GPC数 | 4基 | 4基 | 4基 |
SMX数 | 7基 | 7基 | 8基 |
CUDAコア数 | 1344基 | 1344基 | 1536基 |
ROP数 | 24基 | 32基 | 32基 |
テクスチャユニット数 | 112基 | 112基 | 128基 |
GPUベースクロック | 915MHz | 915MHz | 1006MHz |
GPUブーストクロック | 980MHz | 980MHz | 1058MHz |
メモリクロック | 6008MHz | 6008MHz | 6008MHz |
メモリタイプ | 2GB GDDR5(192bit接続) | 2GB GDDR5(256bit接続) | 2GB GDDR5(256bit接続) |
TDP | 150W | 170W | 195W |
補助電源ピン | 6ピン×2 | 6ピン×2 | 6ピン×2 |
出力端子 | DL DVI×2、DP×1、HDMI×1 | DL DVI×2、DP×1、HDMI×1 | DL DVI×2、DP×1、HDMI×1 |