PowerColor(TUL)は今年も一般向けのブースは出していないが、南港展覧館の一室を使って、関係者向けに新製品を披露している。そこで見つけたのが、Radeon HD 7970を2個搭載するというハイエンドグラフィックスカード「Devil 13 HD7970X2」。
AMDのRadeonシリーズでは、過去の4000世代、5000世代、6000世代でいずれも最上位モデルとして、デュアルGPU製品が発表されてきた。最新の7000世代ではまだ登場していないが、6000世代のネーミングルールからすると、7000世代での名前は「HD 7990」となるはずだ。
ただ、デュアルGPUカードでは、消費電力を抑えるために、クロックはシングルGPUよりも抑えられるのが一般的。6000世代のHD 6990では、コアクロックはHD 6970の880MHzから、830MHzに落とされていた。
Devil 13が「HD 7990」ではなく、「HD7970X2」を名乗っているポイントはそこだ。ボードの最大消費電力は500W程度と大きくなるものの、この製品ではクロックは落とされていないという。しかもバックパネルのスイッチでBIOSを切り替えることができ、片方はオーバークロック設定になっている(クロックは未定)。
実際に動作するデモ機も用意されていたが、まだファームウェアが開発中であるため、ベンチマークのスコアは未公開だった。ただ、製品として発売することは決まっており、9月頃の出荷開始を予定しているとのことだ。