米Appleが11月8日(現地時間)、MacBook製品向けACアダプタの交換プログラムを発表している。これはT字型のMagSafeアダプタのDCケーブル部分の強度が弱く、MagSafeコネクタ付近で部品が脱落したり、ケーブルが露出する問題がユーザーから多数報告があったことを受けたもの。該当の症状が見られる場合、認定サービスプロバイダかApple Retail Storeに持ち込むことで無償で新品アダプタに交換してもらえる可能性があるという。
これはAppleが同社サポートページの中で「Adapter Replacement Program」として発表しているもの。MacBookシリーズで採用していたT字型のMagSafeアダプタについては以前より強度に問題があることが報告されており、MagSafeコネクタの脱落やケーブルの接点付近で内部が露出したりするケースがみられた。SlashGearの報道によれば、これが原因で火事になった例なども報告されており、結果として2009年に最初の訴訟がAppleに対して起こされている。今回のAppleの発表は、この訴訟の原告らとの和解の一環として公表されたものとなる。
Appleによれば、先掲の写真のようにアダプタに問題を抱えているユーザーは認定サービスプロバイダーまたはApple Retail StoreのGenius Barへと当該製品を持ち込むことで、保証期間内か否にかかわらず、無償交換の対象となるかどうかを判定してもらえるという。また、問題が発生してすでに新規アダプタの購入を済ませてしまったユーザーに対しては、裁判の和解内容に基づいて、該当期間から初年度で最大79ドル、2年目で50ドル、3年目で35ドルのキャッシュバックによる補償を行うという。
またAppleでは、今回のアダプタ交換プログラムを通して、従来のT型ケーブルユーザーに対してもMacBook Airなどで利用されている"L"型ケーブルのアダプタが提供される可能性があると予告している。これでも問題なく利用できるとのことで、あらかじめ了承してほしいとのことだ。
なお11月11日現在、日本国内における本プログラムについてのアナウンスはない。