キヤノンは18日、同社のデジタル一眼レフカメラ最上位シリーズの新モデル「EOS-1D X」を発表した。発売は2012年3月下旬を予定している。価格はオープンで、推定市場価格は65万円前後(ボディのみ)の見込みだ。
35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載し、高い画質や高速処理を実現するプロ向けの「1D」シリーズの最新モデル。CMOSセンサーは新開発の有効約1,810万画素のものを搭載する。画像処理エンジンは新開発の「DIGIC 5+」を2基搭載しており、最高ISO51200での撮影も可能になった(動画撮影時は最高ISO25600)。なお、DIGIC 5+の処理能力は1基で従来のDIGIC 4の約17倍に相当する。
さらに、AFやAE性能も大幅に進化している。AFについては、61点測距の新AFセンサーを搭載。捕捉率・ピント精度ともに従来モデルより向上した。またAEに関しては、10万画素のRGB測光センサーとDIGIC 4を組み合わせた、より高精度な露出制御が行える新AEシステムを採用。これにより、被写体の顔や色の認識も可能となっている。なお、デュアルDIGIC 5+搭載により、最高12コマ/秒での高速連写が、またJPEG記録のみのミラーアップ撮影時は最高14コマ/秒での超高速連写が行える。
また昨今、デジタル一眼レフでも標準装備となりつつある動画撮影機能も搭載。撮影形式は映像がMPEG-4 AVC(H.264)、音声がリニアPCMで、記録サイズは最大1,920×1,080ドット(フルHD)となっている。
その他の主な仕様は、ファインダーは視野率100%・倍率約0.76倍、シャッター速度は1/8,000~30秒、液晶モニターは3.2型ワイド・約104万ドット。なお、液晶モニターを用いたライブビュー撮影にも対応する。記録メディアはCFのみが利用可能。なお、インタフェースはアナログ映像・音声出力やHDMI端子のほか、FTP転送やメディアサーバー(DLNA対応)として利用するための有線LAN(1000BASE-T)ポートも備えている。
電源はリチウムイオン充電池を採用するが、撮影可能枚数などは未定。
本体サイズは約W158×D82.7×H163.6mm、重量は現時点では未定となっている。