パイオニアは9日、カロッツェリア サイバーナビ4機種「AVIC-VH09CS」「AVIC-VH09」(以上1DIN+1DINサイズ)「AVIC-ZH09CS」「AVIC-ZH09」(以上2DINサイズ)と、カロッツェリア エアーナビ3機種「AVIC-T99」「AVIC-T77」「AVIC-T55」を発表した。発売は5月下旬。価格はオープンで、市場価格は、AVIC-VH09CSが30万円前後、AVIC-VH09が25万円前後、AVIC-ZH09CSが28万円前後、AVIC-ZH09が23万円前後、AVIC-T99が6万円前後、AVIC-T77が5万円前後、AVIC-T55が4万5,000円前後と予想される。

実際の映像を使ったナビを使用できる「AVIC-VH09CS」

同じく2DINサイズの「AVIC-ZH09CS」

サイバーナビ4機種は、「ARスカウターモード」の採用を最大の特徴とする製品。ARスカウターモードは、フロントガラス越しの映像を撮影し、それをナビ画面に使用するというもの。実際の映像を使うことで、より直感的に理解しやすいナビ画面を実現している。また、単純に映像を取り込んでいるだけでなく、映像の解析も行われており、そのデータもナビ画面上に同時に表示される。表示内容は、前走車との車間距離、走行中に車線を超えた際のふらつき走行の注意、信号で停止中に前方の信号が赤から青へ変わった際の告知、停止中に前方車両が発進した際の告知など。単純に実写映像を利用するナビは、海外製品などを含めれば既に存在しているが、実写映像からの解析を行うナビは世界初。

4機種のうちAVIC-VH09CSとAVIC-ZH09CSは、ARスカウターモード用のクルーズスカウターユニットとデータ通信専用通信モジュールが含むセット。AVIC-VH09とAVIC-ZH09でARスカウターモードを利用するためには、オプションのクルーズスカウターユニット「ND-CS1」(5万2,500円)が、各種通信サービスを利用するためにはデータ通信専用通信モジュール「ND-DC1」(2万6,250円)が必要となる。

また、まだ地図に載っていない道路を走行すると、その走行データをもとに、地図データを自動作成する「ロードクリエイター機能」も大きな特徴。作成された地図データはルート検索にも利用される。なお、同機能によって作成された地図データは、その地図データを作成したナビでのみ使用される(ネットワーク上で共有といったことはできない)。

エアーナビ3機種は、AVIC-T99が7V型、AVIC-T77が5.8V型、AVIC-T55が4.8V型のディスプレイを採用するモデル。いずれも、昨年モデルに比べて、自車位置情報の精度が向上している。昨年モデルのエアーナビでは、1秒間に1回測位していたが、新モデルではこれを1秒間に5回に増やすことで、より正確な現在位置を得ることができるようになっている。山間部やトンネル内、立体交差などでの自車位置を得るアルゴリズムも改良された。また、過去の渋滞情報をもとにした渋滞予測を行うほか、通信機能を使用したスマートループ渋滞情報、ナビポータルが提供するテレマティクスサービスも利用可能だ。

1秒に5回の測位で、高精度無ナビを実現するエアーナビ。左から「AVIC-T99」「AVIC-T77」「AVIC-T55」

さらに、エアーナビ3機種は、PNDとしては唯一、毎月地図更新が可能なモデル。地図の更新は、エアーナビの特徴ともなっている通信機能か、PCからmicroSDカード経由で行う。サイバーナビ/エアーナビの7モデルでは、3年間、無料で地図の更新が可能となっている。