ユニークなマザーボードで自作マニアの注目を集めるASRockだが、実はコンパクトベアボーンも積極的に展開している。そのコンパクトベアボーンの最新製品として登場したのが「Vision 3D」。代理店のマスタードシードを通して発売が開始されている。シルバーとホワイトの色分けのMac miniを彷彿とさせるデザインで、リビング用途にも最適というモデルだ。
■評価サンプル機の主な仕様(※製品版とは一部異なる場合あり)
[CPU] Intel Core i3-520M(2.4GHz) [チップセット] Mobile Intel HM55 Express [メモリ] 4GB [HDD] 500GB [光学ドライブ] Blu-rayコンボドライブ [グラフィックス] NVIDIA GeForce GT 425M [サイズ] W200×D200×H70mm [OS] 別売
スタイリッシュなデザインに、次世代インタフェースUSB 3.0を搭載
Vision 3Dは、ASRockがリビングに置くコンパクトPCとして提案している製品だ。同社のコンパクトPCとしてはCore 100シリーズやION 330シリーズがあり、Vision 3Dはこれらに続く第3のラインナップとなる。各シリーズの特徴としては、Core 100シリーズが統合グラフィックを用いたハイエンド、ION 330がAtom+IONを組み合わせた低価格モデル(3D対応モデルもあり)、Vision 3DはCore iシリーズプロセッサにNVIDIAのGPUを組み合わせた最上位モデルとなっている。製品名からもあるとおり、NVIDIAのGPUを搭載することで3D機能が利用可能であり、リビングPCとしての機能の強化にも繋がっている。
まずは外観から見ていこう。従来までのシリーズは、縦置き、横置きに対応した比較的DOS/Vチックなイメージを残した製品だったのに対し、Vision 3Dはインテリア性をかなり意識したデザインだ。Mac miniの登場以降、コンパクトPCのデザインとして定着しつつあるアルミ外装と、高さを抑えたデザイン。Vision 3Dもこうしたデザイントレンドを汲んでいる。Vison 3Dを上方から見ると一辺が20cmの正方形。高さは7cmで、容量的には2.8Lとされている。省スペース性は十分だ。トップカバーは光沢感のあるホワイト。お皿のように窪んだ、他のコンパクトPCではあまり見かけない特徴あるデザインである。
インタフェース面での特徴はUSB 3.0対応だ。同社はマザーボード製品でもUSB 3.0機能をプッシュしているが、内部の拡張性に乏しいコンパクトPCでも利用できる点は心強い。また、フロントに搭載する光学ドライブはスタイリッシュなスロットイン型のBlu-rayコンボドライブだ。各インタフェースのレイアウトを見ていくと、フロントにUSB 3.0×2、カードリーダー、そしてオーディオ入出力。スロットイン式のBDコンボドライブも搭載されている。リア側はUSB 2.0×5、USB 3.0×1、100BASE-T LAN、HDMI、DVI-I、オーディオ入出力となる。HDMIはバージョン1.4aに対応しており、これをサポートする3Dテレビと接続すれば簡単に3D映像が楽しめる。また、IEEE802.11b/g/n無線LAN機能も搭載している。
フロントインタフェースは、Blu-rayコンボドライブ、カードリーダー、USB 3.0×2、オーディオ入出力。光学ドライブのイジェクトボタンや電源ボタンも違和感を抑えたデザイン |
リアインタフェースは、USB 2.0×5、HDMI、eSATA、DVI-I、1000BASE-T LAN、USB 3.0、オーディオ入出力。セキュリティロックスロットもある。排気スリットは背面の1箇所のみ |
付属品としてはACアダプタのほかメディアセンター用のリモコンが同梱されている。ACアダプタはモバイルPC用と比べると若干大きめな、いわゆる据え置きノート用とされるサイズ。なお、評価機では3極コンセントのケーブルと、ACアダプタ側も同じく3極のコネクタが用いられていたが、製品版では変更があるのかもしれない。リモコンは一般的なメディアセンターリモコンよりも小ぶりなサイズだが、必要な機能は備わっているほか小さなボタンだが押しづらさは感じない。ただし一般的な乾電池は利用できず、ボタン電池を使わなければいけないところは難点と言えるだろう。