年内リリースを目指して開発が進められていたWebブラウザ「Firefox 4」のリリース候補(RC)版と最終版の提供開始時期が2011年初頭に延期された。

MozillaのFirefox開発責任者のMike Beltzner氏によると、9月後半を予定していたBeta 7のリリースが11月前半に遅れているため、Betaプログラム全体のスケジュールを見直した。Beta 7は機能やAPIが固定され、アドオン開発者やサードパーティのソフトウエア開発者がFirefox 4向けの製品開発を本格的にスタートできる重要なマイルストーンになる。ベータリリースを重ね、またBeta 7からRC版までの間に十分な時間をサードパーティの開発者に用意するのがプラットフォームの完成度を高めると判断。Betaプラグラムを12月末まで継続させることにした。「2011年の早い時期にRC版の提供を開始し、ほどなく最終版をリリースする予定だ」(Beltzner氏)としている。

Firefox 4では、v3.xから大幅な"高速化"を実現する。JavaScriptエンジンに「JagerMonkey」を搭載。64ビット・サポート、Direct2Dを用いたハードウエアアクセラレーションによるレンダリングなど、今日のハードウエア向けの最適化が行われる。またHTML5など新たなWeb標準技術のサポートを強化。操作性や設定の自由度が改善される。