既報のとおり、ニコンからデジタル一眼レフカメラ「D7000」が発表された。製品発表会では、ニコンイメージングジャパン 取締役社長兼社長執行役員 西岡隆男氏が"カメラにこだわりを持つ人"のための中級モデルを強くアピールした。

新モデル「COOLPIX S80」を手にする、ニコンイメージングジャパン 取締役社長兼社長執行役員 西岡隆男氏(中央)

ミドルクラスの"新しい武器"

8月19日に発表された新製品

9月15日に発表された新製品

新開発のCMOSセンサー、さらに新画像処理エンジン「EXPEED 2」を搭載したD7000は、既存モデル「D90」と「D300S」の中間モデル。同社ミドルクラスにおける「(DXフォーマット)トリオの一員」として位置付けられる。

ニコンDXフォーマット中級モデル「D7000」。サイズは132(W)×105(H)×77(D)、重さは690g(本体のみ)

ターゲットは「カメラにこだわりを持ち、使いこなしたいと思っている人」。D90を上回る機能を搭載し、「ミドル、ハイエンドモデルに求められるレスポンス部分も改良。D90と同等のサイズで、視野率100%のファインダーなど、カメラ好きに響く要素は多い」としている。

レンズ交換式デジタル一眼タイプ 国内市場規模。2010年は140万台を見込む

コンパクトデジタルカメラ 国内市場規模。2010年は900万台を想定

「GfK、BCNともにニコンが数量シェアトップという結果となりました」とし、ユーザーへの感謝の言葉を述べた西岡氏

また、デザインにおいても、ハイエンドモデルのイメージを継承。コンセプトは「本物感と軽快さの両立」。D300Sに近い本格派の風格とD90同等の軽快感を表現したという。

ニコン デジタル一眼レフカメララインアップ。D7000は、D90の上位機種という位置づけ

想定ターゲットユーザーは、「映像表現」への意欲が高い、写真を趣味とする人

現在、デジタル一眼レフ市場は回復傾向にあり、「2010年の国内市場規模は140万台を見込める」と西岡氏。会場のスクリーンに、D7000の製品写真とともに「高い基本性能/高級機同等以上の機能/最新かつ最適な技術をD90同等サイズのボディーに凝縮したニコンDXフォーマット中級モデル」という文言が映し出されると、「この文章がD7000のコンセプトをしっかり言い表している」と力説。「ユーザーからの声を常に反映した商品開発に取り組んでいるが、『ハイエンドモデルの機能をできるだけコンパクトなボディにいれてほしい』という要望が多かった」と開発の背景を語り、「小型ながら高いシステム性を有する、ハイスペックなカメラ」を実現したというD7000をアピールした。

新開発のCMOSセンサーを採用。有効画素数は16.2メガピクセル

新型の測光センサーも搭載。2016分割RGBセンサーで、シーン認識システムの精度を高めた

雰囲気を重視したオートホワイトバランスも選択可能に

39点AFシステム(位相差AF)を採用

専用のライブビュースイッチ、動画撮影ボタンを装備する

上面カバー、背面カバーにはマグネシウム合金を採用し、高い耐久性を誇る

SDメモリーカード2枚を使用できる「SDメモリーカードダブルスロット」

マルチパワーバッテリーパック「MB-D11」も用意

なお、コンパクトデジタルカメラの新製品として、COOLPIXシリーズのフラッグシップモデルとなる「COOLPIX P7000」、タッチパネル搭載の薄型モデル「COOLPIX S80」、裏面照射型CMOSセンサーを採用した「COOLPIX S8100」も発表。新ラインアップをもって、「苦戦した前半戦の状況を脱したい」としていた。

光学7.1倍ズーム採用の「COOLPIX P7000」。ズームメモリーやトーンレベルインフォメーションなど高度な作画を手助けする新機能も多い

進化した「夜撮りキレイテクノロジー」も搭載された「COOLPIX S8100」。スポーツ連写や、先取り撮影にも対応する

3.5型ワイド有機ELモニターを採用した「COOLPIX S80」。タッチ検出速度をアップする新ICも装備

「手ブレ補正(VRII)」機構搭載の大口径望遠レンズ、開放F値1.4の大口径広角レンズも発表された

「購入後も信頼していただけるメーカーを目指している」という姿勢は、アフターサービスNo.1という評価にもつながった

NIKKORレンズは、2010年8月時点で累計生産5,500万本を達成したという

写真セミナーや撮影体験コーナーを用意する「Nikon Digital Live 2010」も開催予定