米NVIDIAは7月27日(現地時間)、現在米カリフォルニア州ロサンゼルスで開催されているSIGGRAPH 2010において、Fermiアーキテクチャをベースとしたプロフェッショナル向けのハイエンドGPUの最新版「Quadro 4000/5000/6000」「Quadro Plex 7000」、そして同社3D Visionをプロフェッショナル向けに強化した「NVIDIA 3D Vision Pro」を発表した。
HPC向けのTeslaやコンシューマ向けのGeForce GTXとは異なり、Quadroはアニメーターやデザイナー、エンジニア、研究者などが利用するハイエンドワークステーション向けのソリューションとなっている。NVIDIAによれば、今回Fermiベースとなったことで3Dアプリケーションで従来モデル比5倍、シミュレーション性能で8倍のパフォーマンス向上を実現しているという。Fermiで強化されたジオメトリ性能に加え、NVIDIA Application Acceleration Engines (AXE)の利用が可能。OpenGL 4.1といった業界標準のほか、DirectX 11、DirectCompute、OpenCLに対応する。
製品ラインナップは下記の表の通り。発売時期はQuadro 4000/5000が発表同日から、Quadro 6000とQuadro Plex 7000が秋を見込んでいる。モバイルワークステーション向けのQuadro 5000Mについては出荷時期を今年第3四半期としており、Hewlett-Packard (HP)とDellから対応製品が登場する見込み。
製品名 | ECCメモリ搭載量 | CUDAコア数 | MSRP(想定販売価格) |
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Quadro Plex 7000 | 12GB(最大) | 896コア | 14,500ドル |
Quadro 6000 | 6GB GDDR5 | 448コア | 4,999ドル |
Quadro 5000 | 2.5GB GDDR5 | 352コア | 2,249ドル |
Quadro 4000 | 2GB GDDR5 | 256コア | 1,199ドル |
Quadro 5000M | 2GB GDDR5 | 320コア | N/A |
またNVIDIAでは同日、プロフェッショナル用途向けに3D Visionを強化した「NVIDIA 3D Vision Pro」も発表している。大画面スクリーンなどでの視聴を想定して、多人数での同時視聴をサポートするほか、最大150フィート(約45メートル)の距離まで離れても視聴が可能になっている点が特徴。提供は今年10月からで、想定価格は3Dグラスが349ドル、RFトランスミッターハブが399ドルとなっている。