消費電力

最後に消費電力を見てみよう。いつものように「ワットチェッカー」でシステム単位の消費電力を計測する。以下が計測値をまとめたグラフで、「ピークGT1」は3DMark VantageのExtreme設定でGame Test 1実行時のピーク、「ピークGT2」は同Game Test 2実行時のピーク、「アイドル」はOS起動後の何もしていない安定状態時の値だ。

消費電力の観点からは、Radeon HD 5000シリーズに比べると圧倒的に不利というのが最近のGeForceだったのだが、GeForce GTX 460では、かなりの改善を見せている。絶対値でもRadeon HD 5830とほぼ同等であり、ここまでのテストでは性能は総じて同等以上という傾向にあるため、ワットあたり性能でも非常に優秀になったと言えるだろう。

まとめ

ここまで試してきたGeForce GTX 460だが、上位のGTX 465とも、もちろん競合製品と比べた際にも、性能・価格・消費電力と3拍子そろっており、GTX 465の立場が無くなるのでは? と心配になるほど死角が少ない。ちなみにGTX 465は継続となるようだが、テッセレーション処理が特に重いゲームタイトルや、CUDA Coreを多用する用途などでないのであれば、GTX 460を選んだほうが良い、ということになる。

最近このクラスの製品ではライバルに苦戦気味だったGeForceだが、今回のGTX 460はかなり期待して良さそうだ。あとは実売価格や供給次第にもなるが、仮に2万円を切るような価格から製品が潤沢に店頭に並ぶようなことがあれば、現在ヒット中のRadeon HD 5800シリーズさえも食ってしまいそうな出来である。