Inspiron ZinoHDの最大の特徴はそのデザイン。筆者は梱包された箱の中から取りだして初めて目にしたとき、「弁当箱みたいでかわいい」といった印象を受けた。そして本体の軽さにも驚いた。実際に重量は1.6kgしかないため、A4サイズのノートPCなどと変わらない。あまりにシンプルな形状と軽さで少々不安を覚えるほどのコンパクトさなのだ。デザインは非常にシンプルでありながら、やわらかな曲線で構成されており無骨さはない。本体の形を端的に言えば四角だが、微妙に丸みを帯びた形になっている。天板についても試用機の色はフォーミュラレッドモデルだが、そのほかに、トゥルーブルー、ピアノブラック、フラミンゴピンクなどのバリエーションも用意されている。

キーボードとマウスはワイヤレスタイプで、本体にUSBの送信機を取り付ける

電源ボタンは天板部分にある

本体背面には排熱のためのスリットが刻まれている

トゥルーブルー、フラミンゴピンク、フォーミュラレッド、ピアノブラックを用意

デュアルコアCPU+ATI Radeon HD 4330による快適な操作

小さいボディだけを見ると性能に不安を持つ人もいるかもしれない。しかし試用機はAMDのAthlon X2 6850eを搭載しているため、通常用途で動作に緩慢さを覚えることはまずない。それだけではなく、グラフィックス機能としてATI Radeon HD 4330を搭載しているおかげで、再生支援機能によりHDムービーが非常に滑らかに再生される。

またHDMIを装備しているため、リビングの大画面液晶テレビなどに接続して使えば、PCとしてだけでなく、DVDプレーヤーとしても活躍してくれる。デルのPCは、自分の好きなパーツを選んで発注することも可能なので、DVDスーパーマルチドライブではなく、Blu-ray Discドライブを選択すれば、Blu-ray版の映画などをInspiron ZinoHDで楽しむことも可能になる。

拡張性については、USB 2.0端子が合計4つ、eSATA端子が2つも搭載されているので、HDDの追加やプリンタ、スキャナの接続などもまったく問題なく、「小さい=拡張性ナシ」という図式はInspiron ZinoHDには当てはまらない。ネットワークについても、IEEE802.11a/b/g/n対応無線LAN機能が内蔵されているため、無線LAN子機をUSB端子などに接続する必要はなく、スマートにネット接続が可能だ。

本体前面には、DVDスーパーマルチドライブ、ヘッドホン出力、USB 2.0×2、4メディア対応カードリーダーが並ぶ

本体背面には、マイク入力、ライン出力、D-Sub、10/100/1000BASE-T対応有線LAN、USB 2.0×2、eSATA×2、HDMIが用意されている