「アイロンキー」

立花エレテックは、米国連邦情報処理規格「FIPS140-2」レベル3対応の、米Ironkey製USBメモリ「アイロンキー」を発売した。価格はオープンプライスだが、S200シリーズの2GBモデルの店頭予想価格は9,950円。

アイロンキーは、NATOメンバー28カ国、米政府機関(名称公表不可)による利用実績を誇る、AES 256ビット暗号化対応USBメモリ。戦車が踏んでも壊れないという強固なボディに加え、パスワードを一定回数間違えるとUSBの内蔵データを破壊する機能も備えている。また暗号キーは工場出荷時ではなく、ユーザーの初期設定時に作成されるため、製造工場より暗号キーが漏洩する危険性がない。MIL(Military Specifications and Standards/米軍仕様書)規格対応の防水加工も施されている。

アイロンキーのパスワード入力画面

フラッシュメモリにSLC(Single Level Cell)を利用する「S200」シリーズと、MLC(multi level cell)を利用する廉価版の「D200」シリーズがあり、容量はそれぞれ、1GB/2GB/4GB/8GB/16GBで、D200のみ32GBモデルがある。また、それぞれの製品にベーシック版、べーシック版にオンラインパスワードやローカル暗号化バックアップなどの機能を付加したパーソナル版、パーソナル版にリモードポリシー管理やライフサイクル管理機能を加えたエンタープライズ版がある。現在ところ、べーシック版、パーソナル版、エンタープライズ版で価格差はないという。

なお「FIPS140-2」レベル3は、レベル2条件である不正アクセス時に侵入の痕跡を残せる仕組み、役割ベースの認証を含み、物理的セキュリティ(コーティングやシール、こじ開け防止ロック)に関してさらに強化したもの。また暗号モジュールへのアクセスを検出し暗号鍵やパスワードなど重要なパラメータへの不正アクセスを防止できるというレベルとなっている。レベル2より安全性の高いユーザ認証を実装するほか、暗号鍵やパスワードなど重要なパラメータに不正アクセスしようとした場合には、重要なパラメータをすべて消去するような仕組みを持つものもある。

対応OSは、Windows 2000 SP4/XP SP2以降/Vista/7およびMac OS 10.4以降とLinux 2.6以降。販売は代理店経由となるが、今後は同社からの直販も行われる予定。