米Intelの新チップセット「H57 Express」「H55 Express」を搭載するマザーボードが、ベンダー各社より発表されている。位置付けとしては、従来"グラフィックス内蔵"と呼ばれていたマザーボードになるが、異なるのは、チップセットに内蔵されていたGPUコアがCPU側に移ったこと。そのため、グラフィックス機能を利用するためには、同時に発表された新CPU(コードネーム:Clarkdale)を選ぶ必要がある。

GIGABYTE

GIGABYTEは、H57モデルを1種類とH55モデルを5種類投入する。

製品名 形状 発売予定日 店頭予想価格
GA-H57M-USB3 マイクロATX 2月上旬 17,000円前後
GA-H55-USB3 ATX 2月中旬 16,000円前後
GA-H55M-USB3 マイクロATX 1月下旬 15,000円前後
GA-H55-UD3H ATX 1月15日以降 14,000円前後
GA-H55M-UD2H マイクロATX 1月8日以降 14,000円前後
GA-H55M-S2H マイクロATX 1月8日以降 12,000円前後

H57/H55チップセット搭載マザーボードでは、グラフィックス出力端子としてVGA/DVI/HDMIの3つを備えるタイプが多いが、同社の一部モデルではこれに加え、DisplayPortも搭載するのが特徴。また製品名の末尾が「USB3」となっている各モデルについては、高速なUSB 3.0が利用可能となっている。

H57搭載モデルの「GA-H57M-USB3」

出力端子にはDisplayPortも搭載している

「GA-H55-UD3H」はATXフォームファクタ

「GA-H55M-UD2H」もDisplayPortを搭載

ASUSTeK Computer

ASUSは「P7H」シリーズとして3モデルを発売する。

製品名 形状 発売予定日 店頭予想価格
P7H57D-V EVO ATX 1月8日 24,500円前後
P7H55D-M EVO マイクロATX 1月8日 16,500円前後
P7H55-M PRO マイクロATX 1月8日 13,000円前後

フラグシップとなるのはH57を搭載する「P7H57D-V EVO」。このモデルはH57/H55チップセットの製品としては珍しく2万円を超える価格帯となるが、その分、機能は豊富だ。USB 3.0/SATA 3.0に対応するほか、オーバークロック用チップ「TurboV EVO」、電源制御チップ「T.Probe」、電力管理チップ「EPU」など、同社の独自機能をフル装備している。

また、グラフィックスでは、CrossFireに加え、SLIもサポートするのが大きな特徴。ただし、マルチGPUはClarkdaleではサポートされないため、CrossFire/SLIを利用するときには、GPU非搭載のCPU(Lynnfield)が必要となるので注意。

「P7H57D-V EVO」

同社のマザーボードには、CPUに内蔵されたGPUのクロックと電圧を変更できるツール「GPU Boost」も付属する。このGPUオーバークロック機能については、H55モデルの2機種でも利用可能となっている。

「P7H55D-M EVO」

「P7H55-M PRO」

MSI

MSIからは、H57/H55搭載モデルがそれぞれ1種類ずつ登場。

製品名 形状 発売予定日 店頭予想価格
H57M-ED65 マイクロATX 2月上旬 16,980円前後
H55M-ED55 マイクロATX 1月下旬 13,980円前後

上位機種の「H57M-ED65」は、自動オーバークロック機能「OC Genie」や、電源制御チップ「DrMOS」などを搭載する多機能モデル。グラフィックス出力端子として、DisplayPortも備える。ただしこのモデルはPCIスロットが全く無いので、使いたい拡張カードがある場合には注意したい。

「H57M-ED65」の拡張スロットは全てPCI Express

「H55M-ED55」にも「OC Genie」は搭載されている

Intel

Intel純正マザーボードとしては、H55チップセットの「DH55HC」(ATX)と「DH55TC」(マイクロATX)が登場している。どちらも仕様はベーシックなモデルで、違いはフォームファクタのみ。DH55HCではPCIスロットが2つ増えている。

基本となっているのはマイクロATXの「DH55TC」

ATXの「DH55HC」は下を拡張しただけに見える

ASRock

ASRockは4モデルをラインナップ。チップセットは全てH55だ。

「H55 Pro」

「H55M Pro」

「H55M」

「H55DE3」

最上位モデルは、8+2フェーズ電源を備えた「H55 Pro」(ATX)であるが、このモデルはH55チップセットでありながら、なぜかグラフィックス出力が用意されていない。グラフィックスカードが必須となるので注意したい。マイクロATXの上位モデルは「H55M Pro」。「H55DE3」と「H55M」はそれぞれ廉価版となる。

「H55 Pro」のバックパネル。なぜかグラフィックス出力がない

ECS

ECSからは、H55マザーボードが3種類ラインナップしているが、中でも注目はMini-ITXフォームファクタの「H55H-I」だ。メモリスロットは通常サイズのDIMMが2つ、拡張スロットはPCI Express x16が1つあり、そのほかSATAポート×4、eSATAポート×1、USBポート×6を備えるなど、Mini-ITXながら拡張性もある。

H55マザーボードとしては珍しいMini-ITXの「H55H-I」

グラフィックス出力はVGA/DVI/HDMIの3種類を備えた

マイクロATXの「H55H-CM」

「H55H-M」は下位モデルとなる