auの2009年秋冬モデルとして10月30日より発売されている『SA001』。京セラが三洋電機の携帯電話事業を承継してから開発がスタートしたSAブランドの携帯電話だ。今回、開発者の京セラ 通信機器関連事業本部 マーケティング部の田中宏幸氏と同移動体第二技術部の大澤宣昭氏に、開発コンセプトや薄型化の技術について聞く機会を得た。両氏のコメントを交えてSA001の魅力を紹介する。

写真左から、京セラ 通信機器関連事業本部 移動体通信機器第一統括事業部 マーケティング部 国内企画部 国内企画1課 田中宏幸氏、京セラ 通信機器関連事業本部 移動体通信機器統括技術部移動体第2技術部 プロジェクト推進部 プロジェクト課 副責任者 大澤宣昭氏

SA001は、約3.1インチフルワイドVGAディスプレイを搭載したスライド型の携帯電話。スライド型のワンセグケータイとしては世界最薄(2009年8月31日現在。株式会社メディアインタラクティブ調べ)の厚さ11.9mm(最厚部約14.7mm)を実 現したモデルだ。「ワンセグケータイで世界最薄の端末」(田中氏)をコンセプトとして開発されたモデルで、「数多くのスライド端末を提供してきたSAブランドと薄型化に強みをもつKブランド、2つのブランドの強みを活かした端末に なっています」(同)という。

薄さを際立たせるスクエアなデザイン

SA001の筐体デザインは、以前からSAモデルのデザインを手掛けてきた社内のデザイナーが担当しているという。デザイン面のコンセプトは「GRIP IT」。ディスプレイ上部に設けられた凸型のグリップが特徴だ。このグリップはデザイン要素としてだけでなく、スライド時の開けやすさを配慮した"ひっかかり"としての機能も果たしている。端末本体は"薄さ"を際立たせるスクエアなデザインを採用している。

全体的にシンプルなデザイン。グリップ部がデザイン上のアクセントになっている。なお、グリップ部に配置されたボタンは、ヨコ位置での操作性を考えて配置されている

側面。左側面には、赤外線端子、平型イヤホン・充電端子が設置されている。右側面には、カメラ/メモボタン、クイックボタン、ワンセグ用アンテナが配置されている。厚さ12mmを切る薄型のSA001だが、側面のボタンは意外と押しやすい

裏面には約321万画素CMOSカメラ、FeliCaアンテナ、モノクロスピーカーなどが並ぶ。バッテリーカバーの中にmicroSDカードスロットが設置されている。microSDカードは最 大16GBのmicroSDHCカードに対応

端末のカラーラインナップは4色。「主要ターゲット層である10~20代の女性を意識して」(田中氏)、ポップなカラーリングのボヘミアンピンク、イノセントブルーを用意。これに加えて、「"世界最薄ワンセグケータイ"にしたことで『これまでスライド端末はどちらかというと敬遠していた』30~40代の男女にも使っていただけるのでは」(同)との狙いから、サイレンスブラック、ピースホワイトを設定。こちらは、ユーザーを選ばないスタンダードなカラーリングだ。

カラーバリエーションはボヘミアンピンク、サイレンスブラック、ピースホワイト、イノセントブルーの4色。男性にはブラックが人気だという